メモ(「危機」と『海洋地形学』)

モティーフの関連付けで曲を構成するという時に、いっぽうでは、聴き手あってこその曲だから、聴き手に判りやすくくっきりと示すことが重要、そしてそれが聴き手の「物語のたっぷりとした読後感」みたいなものに結び付く時に初めて意味を持つ、という立場が…

場の在り方 ②

多パートの曲で、コンサートホールで演奏されることを想定して書かれたようなものは、どのポイント(空間の)で聴くのがベストバランスか、おのずと決まってる。オーケストラ曲を録音することは、鑑賞に供するために額縁に入れることだ。 テリー・ライリー『…

アンプで鳴らしてマイクで録りたい

昔、宅録の一環として、 ピアノ(アップライト)の天屋根を開けて、その上にスピーカを下向きに=ピアノの内部空間に向けて置き、 曲をそのスピーカで鳴らし、 ダンパーペダルは踏みっぱなしにしておき、 マイクをピアノの内部に吊り下げて録音する というの…

枠組みは、厳密に作り、恣意的に運用する

「複数人でのインプロにおいて『場をどう組織するか』についての参加者から企画者への提案」的な何か。 なかで「作曲」といってるのはこういう、「インプロによるアンサンブルを成立させるための枠組み」というに近い。 案④ 言うまでもなく MIDI キーボード…

音楽を愛する

昔、ある方から伺った話(不正確な引用)。 TV で、自閉症の少年がピアノでバッハのメヌエットを弾くのを見た。2つのメヌエットが対になった、短調のほう。 メヌエットには絶対あり得ない極端に遅いテンポで、2声の重なりが4分音符または8分音符の長さ毎に交…

譫妄 1/2

譫妄といっていいのか、ヒトの脳は、ちょっと攪乱されると、ふつうに幻覚を見、幻聴を聴く。私の場合、ICU で目を覚ますとそうなってた。 その、描写と、「視てる/聴いてる私の側がコントロール出来る要素がある」ことについて。 この話の大部分の紙幅を「…

音楽はフィールド・レコーディングよりも譫妄に近い

実家にはフォークギターが1本あった。 私は、巻き弦を、指で、弦を張った方向に擦ると、「コ――――」というか「ソ――――」というか、6弦5弦4弦それぞれの音高を持ちながらノイズを含んで掠れ、指が弦のどのポジションを通過してるかによって微妙に撚れる、上空の…

右利きの音楽

自作曲の中での左右の定位の「動き」について、私は無意識裡に、音楽は「左から右に流れる」もの、とイメージしてるように思う。 例えば、ハープなりピアノなりの1音のアタックをきっかけに、同じ高さの弦のフラジオレットなり純音なりが持続し出す、という…

レガート

当ブログでも拙ツイッターでも「レガート」の語を一度も使ってないことが判明。 但し当ブログで「ゲイトタイム100%」とは言ってる。定義浄土内田。 定義上同値だ。 いや、ちょっと違うか。 私が「レガート」と言う時は、「フレーズ」を「歌わせ」たい時だ。…

閃く 浮かび上がる

トモさんの御ツイートで知った曲。 0'07"~ のAメロの、コード進行と歌メロが、何かに似てる気がした。 . . . (思い出し中) . . . これだ。 0'24"~ のAメロ。 The School の作曲者がこれを知ってたかは判らないし、知ってたとしても参照してるかは判らない…

メロディ、その①

それを考え直すにはまず、それが何なのか見極めねばならない。 メロディを考え直すにはまずメロディを定義せねばならない。幾通りかに。メロディは、メロディという「形」でもあるし、メロディを奏でるという「行い」でもあるだろう。 というかどう定義でき…

ポップのキー

この曲、私には「ドミナントの E をメインに進行する、キーが A の曲」に聴こえてしまうんだけど、「E がキー」と捉えるべきなんだろうか? つとめて E がキーと取ろうとすればそのようにも聴こえ始めるけど、それだとつまらない曲になってしまう。 どちらと…

収斂進化

いやあ、かっこいい。 私は複調・多調に、『プレリュード』あたりのドビュッシーを通じてピンと来てた。ミヨーやストラヴィンスキーから露骨なメソッドとして示されると、態とらしさに So what? ってなった。 プレリュード第1巻第4曲(「音と香と夕べの空に…

テンポ

私が拍子(変拍子)に積極的興味を持てないのは「連続的変化」があり得ないからだ。 と、網守将平とバクテリアコレクティヴの曲「Climb Downhill 1」のテンポの連続的変化を聴いて、ふと思った。 こんなテンポの扱い、初めて聴いた。 音楽における「連続性」…

場の在り方

① 劇作家高野竜氏が、2016年の「ぼうそうあたり」の演出として「都々逸リズムの同じ歌詞を音頭と追分で二回に歌い分ける」ことをなさってた(という御ツイートがあった)。 ひとつには、曲そのものの在り方として、シラビックかメリスマか、拍節感の有無の差…

メモ(ツイッターの TL を眺めつつ)

① 「お店」は、物を並べる場所。その並べる秩序が「ユーザーの都合」である場所。 物を並べる場所にはこのほか、何を秩序とするかの違いによって「見本市」「博物館」がある。 じつはユーザー的にも、クリエイティヴの端緒は、発想が「見本市」的ないし「博…

Art Bears、Cosmos Factory、武満徹

www.youtube.com www.youtube.com 邦題「哀しみのイヴェール」。私の勝手な記憶では、センチメンタリズムに溺れるイメージだったんだけど、改めて聴き直すと、ぎゃくに醒めてる。厳しく選ばれた音を、コントロールされた音程・強弱・テンポで、正確に置いて…

ポール・マッカートニー

「子供達に音楽を教えるにはどうしたらよいか」という質問にポールマッカートニーが「僕ならこうする」とピアノで作曲に必要な最小限のコードだけ教えるのさすがなんだよなギターもそうだけど決まった曲しか弾けなかったり機械的に覚えさせられてるだけだと…

コンポジション、Henry Cow

語義の「恣意」や「曖昧」はもちろんいけない。 でも、言葉は本来多義的だ。文脈が意味を限定する。同じ言葉を文脈に応じていろんな意味で使うことは「多義性」であって「恣意」でも「曖昧」でもない。 この言葉をいまこの文脈で、したがってこの意味で使っ…

タイトル付け

知人の曲のタイトルに 'Blocks & Clay' というのがあった。中国の民族音楽風だったので、私は当初、石材と粘土で造られた建物群、中国の田舎の風景を描く「標題楽」なのかなと思った。 あとから知った。原題は「ブロック遊びと粘土遊び」で、英語のタイトル…

空耳とは何か

まえに、ピグパズルの BGM を、PC 本体のスピーカで最小の音量で聴く、と書いた。低音が欠落し、和声が判らず、主メロだけのその状態で聴くと、調性とアレンジが想像で補われて、別曲に聴こえ出す。 オリジナルはこうなんだけど、 例えばこう聴こえる。 オリ…

メモ(ランダムなリズム)

うちの冷蔵庫には冷凍室が無く、冷蔵室の一角に製氷コーナーがある。 霜が付くので時々霜取りをする。電源を切って、自然に溶けるのを、下のヴァットで受ける仕組み。 滴がヴァットを打ち、トン、トン、と音がする。「冷える板」(名称知らない)の下面は水…

無音が水準線

みなさんのお部屋の音環境ってどんななんだろう? BGM が常に流れてたり、TV が付けっぱだったり、会話で埋め尽くされてたりするだろうか? 私は音楽を積極的に聴く。積極的に聴く以外の時は、音楽を一切聴かない。BGM を流すことはしない。 音楽は、体調と…

メモ(キュビスム)

キュビスムは、主体が見た客体を描いてる、のではなく、主体が「見る」とはどういうことなのか、を絵にして見せてる。 私はお勉強をしない人なので、以下に述べることが、見当外れなのか、ぎゃくに既に論じ尽くされてることなのか、判らない。 ① 対象を3次元…

音楽はパーソナル

お皿が割れた。落っことして割ったお皿の数は今まで数知れないが、今日は、洗って布巾で拭いてる時、私の手の中で割れた。 ティーセットの、磁器の受け皿。蒸籠を持ってないので、ふつうの鍋に浅く水を沸かして、ティーカップで高さを作ったうえにこのお皿を…

メモ(ドップラー効果)

大きな空間の中で音楽を鳴らす、距離を音楽に取り入れる、ということは、 距離を渡ってくるうちに音が大気のエフェクトを受けることと、音速が有限なためにタイミングにズレが生じること、を作曲の方法として使うことだけど、 それだけでなく、 空間の中を音…

音楽に採用する音高

ふと思い出した。Thomas Dolby は最初に 2nd. アルバム "The Flat Earth" を、次に 1st. アルバム "The Golden Age Of Wireless" を聴いたんだけど、前者はとにかく音がいい印象で、較べて後者はその点で物足りなかった。 「音がいい」というのは、周波数特…

夕方のチャイム

防災行政無線を使った夕方のチャイムが好きなのは、ディレイが掛かるから。 市内にたくさんのスピーカが設置されてて、同じ音を同時に鳴らす。300㍍先のスピーカの音は約1秒遅れて、次いで600メートル先の、900メートル先の音が順次聴こえて、あとほど音量が…

エフェクトに耳を澄ます

当り前のことだけど、作曲は、音符単位でのオペレーションに還元されるものではない。和声とか対位法とかと同様に、「音色」にも構造があり、それは耳を澄ます対象であり、作曲の要素だ。 ただ、問題なのは、作曲態度だ。音符操作の技法の拙劣をカヴァーする…

ever changing 2

投稿後にこちょこちょ書き直しするのはいけにあね。 池に姉 「書き変えによって変化し続けることを本質とする作品」というのがあり得る。これは気の利いた思い付きかも知れない! といってるうちに「日本国紀」に先を越された。 私のブログの投稿後書き直し…