ファ♯とシ♭を含む音階

この過去記事で

長音階にどんな音階を据えるか」

「そもそも音階というものが「周波数の単純な整数比で表せる=協和する音程を並べたもの」だとすれば、最も協和なのは倍音列だから、これに(近似値で)沿う、

ド-レ-ミ-ファ♯-ソ-ラ-シ♭

という音階があってしかるべきだが、教会旋法にこれは無い。インド音楽の「タート」にも無い」

と書いてたんだけど、

ここにあった:

The Left Banke 'Pretty Ballerina' (1967)

2年前にスッパマイクロパンチョップ氏がツイートなさってて知った曲。

冒頭20秒間の、イントロと、Aメロ。

ただ、これは、こういうひとつの音階というより、「ミクソリディアンとリディアンが1小節ずつ交替してる」と捉えるべきだろうか?

 

Olivia Newton-John 'Magic' (1980)

冒頭のリフは2つのコードが交替するが、このうちの偶数番目のコードでファ♯とシ♭が同時に重なる(d 上の gis と c)。

これはコンディミと捉えるべきだろうか? このヴァージョンだと第2音が出て来ないので、これだけでは判断出来ない。

別ヴァージョン:

0'45"、0'48"、0'53" のウィンド・シンセ?で、第2音がフラットしてる(es)。コンディミとして捉えられてる*1

0'36" 目のギターでは第3音が半音下がってる(f)。f と fis の両方が出て来るのもコンディミっぽい。

ただ、いっぽうで、0'31" 目のウィンド・シンセ?の急速な下行は、倍音列に(近似値で)沿ってて、「ファ♯とシ♭」を介してコンディミと倍音列の両方に目配りしてて面白い。

*1:追記(2022年05月22日)

0'50" のキーボードには第2音の♮(e)が出て来るので、モードを厳密に考えてるのではないっぽい。