最後に6秒間のコーダを付けたので、再アップ。
もともとドビュッシー「エジプト女のため」(『6つの古代碑銘』第5曲)にインスパイアされてるので、いっぽうではピアノ2台で完結させたかったし、もういっぽうではシンセでオーケストレイションを窮めたかった。
結局その中間、基本ピアノ2台+必要に応じてシンセ、という箸にも棒にもになったけど。
ピアノで完結するのが無理だった理由のひとつは、篳篥を真似たポルタメントを入れたかったこと。
当時(10年以上前の作曲です)「ヘテロフォニック・モノフォニー」と称して、斉奏のしかたを考えてた。各パートが自律的に、小節(こぶし)を回したり、変奏を加えたり、ピッチや拍にルーズだったりして、モノフォニーなんだけど半ばヘテロフォニックな響きになるもの、という括りの中で、いくつかに分類してた。民族音楽にありふれてるやつ。
篳篥もどきはその1パターン。
この曲、コンディミを多用してる。5分00秒目の和音もそう。この和音の引き延ばしの上で鳴る「鐘」 a - e - fis - cis も、和音のコンディミの中に納まる。
最近フォーカス「ハンバーガー・コンチェルト」を聴き直した時、「鐘終わり」はこの曲の影響だったのかも、と思った。
音組織については、最初のヴァージョンをアップした時の記事に書きました: