2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Mike Oldfield "Ommadawn" Pt.2 の冒頭5分23秒間

音楽が向こう側の世界を見せるというか、向こう側の世界からやってきた音楽というか。 というとき、ほんの素朴でささやかな音が、象徴の力で大きな世界を示唆する、というケースもある。 聴き手の側の事情でいうと、とくに子どもの頃は、ほんのひとかけらの…

Basil Kirchin

Basil Kirchin について、これだけまとまった情報を目にしたのは初めてです。 幾人かの関係者の証言を含み、現在にまで繋がるお話です。 なかで、1974年リリースの "Worlds Within Worlds" に「エヴァン・パーカーやデレク・ベイリーがフィーチャーされてい…

当ブログ初!時候の挨拶から始まる! Ange

霧が出てる。霧見るの何年振りだろう。 むかし見たのは川霧だし。早朝、花見川沿いの散歩で。 街中で霧。 こんなふうな: Ange の 6枚目のアルバム、"Guet-apens" (1978)。 Ange では、これと、 3rd. "Au-delà Du Délire" (1973) 4th. "Émile Jacotey" (1974…

Efterklang

www.youtube.com 2007年。 www.youtube.com 2009年。 私がこのバンドを好きなのは、生楽器と生コーラスによる「楽隊屋」的にガチャガチャ楽しいアレンジのせいです。 といって、エレクトロニカ(といっていいのか、ジャンルのことはよく判りません)的要素を…

終わり良ければ城で持つ

アメブロで中野D児氏が 「フェイドアウトってのは、音楽家や制作者の手抜きや横着の証明」 「物事には、始めがあれば終わりもある」 「フェイドアウトってのは、その終わりから目を背けている」 とお書きになってて、私は共感してリブログしました。 ただ、…

なぞなぞ 空目 空耳 空読解

なぞなぞを思いついた: Q. 勤務中に検索で見つけてポチったそのバンドの 1st. アルバムが世評に反してハズレだった。 クリュイタンスの花嫁姿が浮かんだ 「もげすぎ」ってパワーワード!と思ったけどググったら 2,390,000 件ヒットした 鶴田錦史 連ドラ初主…

絶対的大きさ

幼稚園くらいの頃、熱を出すと、身の周りのものがものすごく遠くにあるように見えることがあった。 寝ていて、天井の蛍光灯を見て、それが発動してることに気付く。「小さく見える」と表現してたけど。 物の大小や、対象物までの距離は、相対的に、ゲンゴロ…

ピグワールド。

ピグワールドのスクショ、お見せするに値する箇所は取り上げ済みですが、 12月終了なので、というエクスキューズのもと、基準を緩めて、 落穂拾いというか、アウトテイク集というか、です。 個人的にはそれぞれ大切な心象風景たちです。 下から伸びてきた住…

パンダの日

この記事shinkai6501.hatenablog.com の時載せ忘れた、 「惑星直列」。 追記 2019年10月28日 複数個の惑星が「一直線上に並ぶ」ことは「公転」に関わることなんだけど、 今見直して、それぞれが「自転」してるように見えだした。さらにかわいい。

プログレは3人でやるものだ

いっぽうでは、コスパを度外視して、欲しい音像のために、使える手は全部使う、という方向がある。 1時間の曲の1か所にフルートの1音が欲しい時、フルーティストを1人雇う、的な。 完璧主義。 もういっぽうでは、「制約の中で」という美学がある。ブリコラー…

ピグワールド ノルウェイ

ピグワールドに「ノルウェイ」の一角を作ったの、ご報告してませんでした。 「ノルウェー*1」のカタログをゲットしたのは初期の頃ですが、その後、最終目標「香港」カタログゲットまでは、人口を増やすことだけをやってて、人口を効率よく増やせる種類の家だ…

ジェネシスはいつまでジェネシスだったか

① The Lamb Lies Down On Broadway ② A Trick Of The Tail ③ Wind & Wuthering ④ ...And Then There Were Three... ⑤ Duke ゲイブリエル期ジェネシスのファンとポップ化以降のファンは、かぶらないし、互いに排除するかもだけど、わたし的にいちばんめんどく…

Tom Waits と Stone The Crows のライヴ映像

「MUST BE UKTV」は、NHK BSプレミアムの帯番組。 月曜(日曜深夜)以外の午前4時00分~5時00分、 1970~80年代イギリスの音楽番組で放送された映像が中心。 本数は多いですが、一巡したら再放送されるようです。 そこで知った中から、とくに好きだった映像 …

ロック・ドラム四不思議

そういえば数日前の記事でさり気に わたし的「ロック・ドラム四不思議」 と言って、その後、中身の説明をしてませんでした。 だって誰も訊いてくれないんだもん… ①ロジャー・テイラーのスネア・ドラムは何故ああもロー・チューニングなのか? ②アラン・ホワ…

プログレのシングル盤(四人囃子「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」)

1年半前、2018年04月03日付で「日本のロックを1枚だけ選ぶとしたら」というタイトルで記事を更新しました。 サディスティック・ミカ・バンド『黒船』フル・アルバムのつべを貼っただけの記事。本文はなし。 つべが削除されたので、記事も削除しました。 「つ…

King Crimson 'The Night Watch'

昔 BS でビルギット・ニルソンのドキュメンタリーを見た。 具体的内容はまったく憶えてない。ただ「同じ『音楽』の枠内で、こうも価値を共有できないということがあるのだ」と強く思った記憶がある。 「論点をめぐって相容れない」のではなく「論点を設定で…

音色

うーん…私には寧ろツィンバロムをエキゾチズムの文脈から解放した使い方に聴こえるんだけど(視聴動画を聴いた感想) https://t.co/66cf3LLddO — 新海智子 (@coccyx_T) March 25, 2018 「視聴動画」といってるのは「試聴動画」の誤りで、これのことです。 (…

Jon Anderson

Jon Anderson さんお誕生日おめでとうございます。 たまたま、友人の「プルーンを紹興酒に漬け込んだ中国のお菓子」についてのブログを読んで、私って今までに「本当に美味しい食べ物」に出会ったか、覚束なくなってました。 どちらかというと何を食わせても…

八千代1号幹線(高津川)

いま防災行政無線で警戒レベル4発令の放送があった。うちの番地はたまたま台地なので該当しないのだけど。 川の名前を行政用語で「八千代1号幹線」と言ってたけど、一般に通じるのだろうか?川をイメージ出来ない音と字面。「高津川」のが通じると思う。 私…

イディオム

① 「最大の争点」という言い方はアリだ。でも「最大の焦点」はナシだ。 どちらの場合も「点」は話題や物事の「勘所」の意味ではあるけど、「焦点」という語は光学や幾何学の出自を背負い過ぎてる。「点に大きさは無い」とツッコみたくなる。 ふと思った。 ユ…

Karda Estra

私が Karda Estra を聴いてたのは 2006~09 年、たぶん 6th.~8th.*1と、Cyclops レーベルのコンピ "Cyclops Sampler 6" 所収の1曲。 その後も年1枚弱のペースでアルバムを出してる模様。 Cyclops レーベル所属のバンドの多くが白玉シンフォな中、Karda Estr…

生(なま) vs. 自由

*1 KORG01/WFD の場合、ヴェロシティは64段階、♩=96クロック。 強弱とステップタイム、2つの要素だけに限っても、ひとつの音を、1小節4拍の中のどの位置でどの強さで鳴らすか、384×64=24,576 通りの中から選ぶことが出来る。 音楽の自由。 もともとは、ヴェ…

分ける 統べる

S氏が、どなたかに自作曲数曲のカセットテープを渡した時、最後のトラックに、これ を入れた。 「びっくりしました!!!」 という反応を期待したら、 「あら、ドビュッシーなんて懐かしい」 薄い反応、というより、戸惑っているようだった。何故いまさらこ…

Wishbone Ash 'The Pilgrim'

前回のドラムの音色についての私の好みの話の続きで、Wishbone Ash です。 このバンドでドラムってあまり意識してなかったけど、改めて 'The Pilgrim' を聴き直して、こんなインパクトのあるスネアだったんだ、とびっくりしました。 ハイ・チューニングで強…

「お伽の樵の入神の一撃」と「フェアリー・フェラーの神技」

うわああ知らなかった! リチャード・ダッド Richard Dadd、「お伽の樵の入神の一撃(The Fairy Feller's Master-Stroke)」、1855-64年、油彩、54.0×39.4cm、テイト・ギャラリー 「この絵はテイト・ギャラリーに展示されており、イギリスのロック・バンドク…

プログレ入門の手引き

Led Zeppelin は、独自のモードを試行し、アレンジがキーボード主体の、プログレッシヴ・ロック・バンドです。 代表曲: 'No Quarter' 'In The Light' Genesis は、「作曲」というより、音響の実験だったり、疾走するバンドサウンドでありつつやはり音響的か…

この人 この一曲

David Sylvian "Secrets of the Beehive" はちゃんと聴いたはずだけど、音を全く憶えていない。 ただ1か所を除いて。その1か所があまりに鮮烈で、印象に残ったために、他の全部を忘れてしまった。 これの 2'13"~2'31"。 長く引き伸ばされる弦の和音がディミ…

Kakereco さん、Xavier さん

私自身は買えないので、情報のおすそわけです。 カケハシレコードさん kakereco.com 「後年、MAURO PAGANIの傑作1stにも貢献するメンバーを擁したこのグループをご存知ですかな?地中海を照らす陽光のキラメキを纏ったような、一音一音が輝かしい生命力に満…

メモ(ドラム)

ロック聴き始めの頃は、ドラムに異物感があった。 クラシックを聴いてた耳でロックを聴いたから、なのかも知れない。 最初に出会ったのが、基本ビートや「パターン」をキープするドラムだったからかも知れない。 ギターとベースとキーボードでコンポジション…

ブライアン・イーノ ~ アナザー・グリーン・ワールド (目目連氏の御ブログ記事)

《イーノは、「いつもサウンドがどんなメロディーであるべきかを示唆するんだ」と語っています。常にサウンドが先で、メロディーは後なんだそうです。具体的に言えば、たとえば単純なリズム・ボックスの音に様々な処理をすることで複雑で豊かな音が出てきま…