うーん…私には寧ろツィンバロムをエキゾチズムの文脈から解放した使い方に聴こえるんだけど(視聴動画を聴いた感想) https://t.co/66cf3LLddO
— 新海智子 (@coccyx_T) March 25, 2018
「視聴動画」といってるのは「試聴動画」の誤りで、これのことです。
(お薦めしてるのではありません。)
ひとつには、「音色かコンポジションか」の問題だし、
もうひとつには、「エキゾチズムかコンポジションか」の問題だ。
音色がエキゾチズムのよすがになるということは事実あるんだろう。
でもこの奏者がツィンバロムを使ってるのは、エキゾチズムを狙ってのこと、とは聴こえない。
全く逆に、この楽器を、固定観念を外したところで聴かせるため、と聴こえる。
いや、あるいはもっと自然に、たまたまピアノじゃなくてツィンバロム、なのかも知れない。
奏者の関心が音組織(モード)やフレーズの造形にある。
ロックって、楽器なに使ってるかがウリになっちゃうところは、たしかにある。オルガン・ロック、メロトロン・ロック、ヴァイオリン・ロック、&c.。
評論家が便宜のためにそうカテゴライズするだけで、ミュージシャン側が「メロトロン使ってます」を謳うという安直は、まさかまさか無いだろうけど。
クラリネットは私にとってよそよそしい楽器だった。
長所は、デュナミーク、音域、音色の明るさのレンジ、が広くて、表現の幅が広いこと、だと思う。あと、ノン・ヴィブラートは正義。
「機能」の楽器。音色の味わいで聴かせるよりも。そこは打込みの発想と相性がよい筈ではある。
オーケストレイションの材料としては不可欠。でも「ソロ楽器」という気がしなかった。
フルートの音色に魅せられてた。でも、オーケストラ曲聴いてて、フルート好き!ってなっても、それがフルート単独の音色ということはまず無くて、下の声部でクラリネットが重なってる。フルート好き!ではなく、オーケストレイション好き!なのだ。