2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「胡椒が好きです。くろこしょう、ゆずこしょう、ちえこしょう」 に対して 「ゆずこしょうは胡椒じゃないよ」 と返すのは、 「『アボガド』は誤表記だよね」 に対して 「『ヴォ』だよね」 と相槌を打つようなものだ。 と思ってたんだけど、「胡椒」は古くは…
バウハウスの校舎というとまず、ヴァルター・グロピウス設計のデッサウ校が思い浮かびますし、この建築自体がバウハウス思想の権化です。 合理主義、機能主義は、バウハウスの14年間の歴史の中で徐々に強まって行ったもので、当初はモダニズム一辺倒ではなか…
「『パラレルは宝 Paralells』におけるパイプ・オルガンはスタジオから離れたVeveyにある教会のものを使用し、リック・ウェイクマンはスタジオとつないだ電話でテンポを確認しながら録音した」 日本語ウィキ「究極(アルバム)」の Parallels のスペルミス直…
鈴木さえ子『科学と神秘』収録曲の中でも魅力を放つ「魔法の国」「天国への螺旋階段」は福原まり作詞作曲なのだし、後者のインストヴァージョン「恋はビーチパラソル」を収めるリアルフィッシュのアルバム『天国一の大きなバンド』は、収録曲(16曲)中、福…
3'26" 目からの30秒間が葛生千夏 'Nature Rewards Me' なんだけど、アレンジ(キーボードの音色選び)が CD と違う。ここでしか聴けないヴァージョンのようで、ものすごく貴重。 1990年とある。この曲収録のアルバム "The City In The Sea" が1991年だから、…
私は志方あきこを、まとまった形のアルバムとしてはたぶん最初の作品『廃虚と楽園』(2003年)と、メジャーデビューアルバム『Navigatoria』(2005年)だけ聴いた。 「工芸品」だ。多重コーラスの、ハモりの純正と、ミキシングの完璧とによる「鉱物質の透明…
ロシアのバンド Biopsyhoz のことは、僅かの曲をたまたま聴いただけだし、どう聴くべきものかも、どうカテゴライズされてるのかも判りません。 'Система / System' MV。 ライヴ。 客席では、ふつうの女の子がふつうに楽しんでるようにも見えます。 アメーバ…
カケレコさんからのメールで知った、Sailor というバンドのアルバム "Trouble"(1975)。 「ニッケルオデオンなる新種の楽器」というのが気になった。 こういう記事を見つけた: 「基本的には2台のピアノを背中合わせで貼り付け鍵盤を押すと内部に隠された…
こちらの御記事 で、谷山浩子×ROLLY の「Elfin」という曲を知りました。 聴き手の感覚を活性にする曲で、他のいろんな曲が思い併されて、聴いた後、いくつかの楽想の断片が脳内で鳴っていました。 その中のひとつが、たしかに既存の、聴き馴染んだ曲の筈なの…
Hermine "Lonely At The Top" Salomé Discs LOM 002 manufactured & distributed by Rough Trade 1984年 'Death Of Samantha' ヨーコ・オノのカヴァーです。 'The Story Of A Ridiculous Dummy' 'Sleepy Feeling' アレンジとプロデュースは Dominic Weeks と…
どんなに技術をアクティヴに「使ってる」ようでも、スペック内での使いこなしであって、結局は技術に「使われてる」、というケースは、時代問わずあるだろう。 1980年代についての私のイメージが両面的である理由も、ここに帰結するかも知れない。 ローリー…
'It was a lover and his lass' シェイクスピア「お気に召すまま」から。 Thomas Morley Peter Pears のテナー、Julian Bream のリュート: この演奏も清新: 演奏によって、第7音が ♯ なのと♮なのがあるのは、版の違いだろうか? ピアーズのは、キーが G に…
ピーター・ピアーズ、ソニー・ロリンズとともに「3大テナー」に数えられる、イアン・ボストリッジの歌唱。 追記(2020年01月26日)始め このブリテン『セレナード』が春に纏わる曲というわけではないです。 今年は01月25日が旧暦01月01日にあたることから、…
鈴木さえ子「Freak In」、『スタジオ・ロマンチスト』(1987)所収。 タイトルはザッパ "Freak Out!" のもじりでしょうか。 私は鈴木さえ子では、 「アメリカの Electricity Co.」(『I Wish It Could Be Christmas Everyday』所収)、 「Nightmare」(の前…
Ⅰ.ベートーヴェン演奏 この演奏を聴いた時、生涯初めてベートーヴェンを正しく理解したと思った。 「きびきびしてる」。ロックと同じ聴き方で聴ける。 実家にあったベートーヴェン交響曲全集はショルティ/シカゴ響だった。私自身はベートーヴェンの交響曲…
ショルティ/シカゴ交響楽団といえば、実家にショスタコーヴィチ『交響曲第15番』があった。 フィナーレの「コーダ」に、ショスタコーヴィチにこんな逝っちゃってる音楽があったのか、とびっくりした。 私はショスタコーヴィチのこと全然詳しくなくて、この…
打楽器はリズムのためのものと思われがちかもだけど、打楽器の特質は、まずなによりも、「音色」の幅広さと微細さだ。 金属板一枚から、奏法によって、奏者がコントロール不可能なほどに多様で思いがけない音色が引き出される。 叩くのか、こするのか。 どこ…
「篠田知和基も書いていたように、ネルヴァルは「編集的創作」の超名人なのだ。これをたんに「狂気の沙汰」とは、もはや名付けられまい。名付けてもいけない」 「書きなぐりではないことはあきらかだ。エレメンタルにもフォーマティブにも、よくできている」…
Ⅰ. 美尾洋乃「月の果実~ミツバチ」のサビの歌メロの造形に唸らされる。 3'13" 目 ~ 3'37" 目。 コードの付加音ばかりを辿ってゆくふう。というか、コード進行に縛られず自律的でありつつ、しかもコード進行と密接に関連づく。 最後の音はメロの都合に随っ…
ショルティ/シカゴ交響楽団といえば、実家に David Del Tredici "Final Alice" があった。 つべに、8つのパートに分けて、全曲上がってる。 『不思議の国のアリス』原作でいうと、最後の2つの章、第11章「誰がタルトを盗んだか?」第12章「アリスの証言」に…
2020年の旧暦01月01日は、新暦01月25日だそうです。 www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com
Fairground Attraction の 'Fairground Attraction'。 Fairground Attraction は、ジャズ路線とフォーク路線の2本立てなところが Everything But The Girl に共通する、と思ってました。 ↑の 'Fairground Attraction' はそういう定型に収まらなくて、ユニー…
私がムーンライダーズでいちばん好きな曲、「温和な労働者と便利な発電所」をつべで発見。BGM で使われてる*1。 アルバム『マニア・マニエラ』 1982年12月15日、クラウンレコードから徳間ジャパンへの移籍第1弾。 Ⅰ.リリースの経緯 録音期間:1981年11月24…
大きな空間の中で音楽を鳴らす、距離を音楽に取り入れる、ということは、 距離を渡ってくるうちに音が大気のエフェクトを受けることと、音速が有限なためにタイミングにズレが生じること、を作曲の方法として使うことだけど、 それだけでなく、 空間の中を音…
この記事 への補遺。 Q. 垓下には soccer のフィールドが何面あったでしょう? A. 4面 垓下は地名、「四面楚歌」の故事の舞台です。 soccer を原綴で示したのは、 カナ表記「サッカー」ではなぞなぞが成立しないからです。 この記事 への補遺。 「さっきの夢…
1月19日は、のど自慢の日。 triplofonie というのは、基音+倍音+差音、なのだろうか?
trifle と trivia は、綴りも意味も似てるのに、語源は別なのか。 botanical と牡丹みたいな。 manger と饅頭みたいな。 新垣里沙と仲里依紗を、写真を見てなお、区別できない、みたいな。 こういう例、集めてみよう、いつか。 《グループ名の由来は、それぞ…
www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com ピアノ譜を、人間の声で可能な限り忠実に、やってる。
Caprice のアルバム "Song Of Innocence And Experience"(Prikosnovénie PRIK058、2002年*1)。 すべての声部が16分音符単位でのべつ忙しく動いて対位法を織り上げる。稠密さにおいてバッハのレヴェルだし、ドビュッシーが『反好事家八分音符氏』の中で論じ…
アメーバピグの音楽フロアで、ロッタさんとおっしゃる、ほんとうに透明でほんとうに美しいものをたくさんご存じの方から教わった、1曲。 アンドルー・パロット/タヴァナー・コンソートの演奏。