温和な労働者と便利な発電所

私がムーンライダーズでいちばん好きな曲、「温和な労働者と便利な発電所」をつべで発見。BGM で使われてる*1

 

 

アルバム『マニア・マニエラ』

1982年12月15日、クラウンレコードから徳間ジャパンへの移籍第1弾。

 

Ⅰ.リリースの経緯

録音期間:1981年11月24日~1982年02月05日。

レコード会社から「難解すぎて売れない」とクレーム、バンド自ら販売中止を決定、『青空百景』の制作に取り掛かる。

1982年09月25日『青空百景』リリース。

1982年12月15日『マニア・マニエラ』CDのみでリリース。当時CDプレーヤーなんか誰も持ってなかったらしい。プレス枚数は200枚とも300枚とも言われる。このオリジナル盤はメンバーすら所有していない。

1984年10月10日、冬樹社から『マニア・マニエラ カセットブック シリーズ SEED 3』発売。カセットテープ「マニア・マニエラ」と本「月光下騎士団」のセット。本はメンバーによる短編小説、戯曲、荒俣宏によるエッセイ、など。

1986年02月21日、T.E.N.T / ポニーキャニオンよりジャケットを変えてアナログ盤とCDリリース。

 

Ⅱ.ジャケの変遷

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『マニア・マニエラ』1982年、徳間ジャパン

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『マニア・マニヱラ』1984年、冬樹社

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"MANIA MANIÈRA" 1986年、T.E.N.T

実家にあったのは T.E.N.T のアナログ盤です*2

 

Ⅲ.

岡田徹が MC-4 購入、制作スタイルとしても、完成した音としても、彼らの転換点となる。

コンセプトは「労働」。鈴木慶一は「労働者階級ロック」と呼んでいた。

頻出する「薔薇」のモティーフはヨーゼフ・ボイスの言葉。

スタジオに、ボイスと薔薇が1本だけのポスターが貼ってあった。これを勧めたのは佐藤奈々子で、'I can't live without a rose' の文言はそこに書いてあった。

ボイスにとっての「薔薇」は、「マリア=愛の象徴」「薔薇十字団との連なり」「社会変革の象徴」などと解釈されている。

こちらの御記事

と、ウィキ

に拠ります。

 

ムーンライダーズの代表曲といえば「マニアの受難」なんだろうけど、あれは The Beatles でいえば 'I Am The Walrus'、Queen でいえば 'Bohemian Rhapsody' にあたるもので、ここで殊更触れない。

こういう曲なんだけど:

*1:追記 2023年01月19日

BGM として使うのではない、「moonriders - 温和な労働者と便利な発電所」として上げてあるつべを貼っていましたが、公式ではないし、画像が出所不明の曲と無関係のものでした。今回この、興味深い内容で情報量が多く、「労働」というテーマで曲と関連してる動画に貼り換えました。

追記 2024年01月20日

その後動画のタイトルが「ムーンライダーズ - 温和な労働者と便利な発電所」に変わりました。

*2:ウィキ「MANIA MANIERA」>「解説」に「オリジナル盤では社会主義共産主義をイメージさせる赤いジャケット」とあるのは、もしかして徳間ジャパン盤と T.E.N.T 盤を取り違えてる?