2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年

2020年05月05日にアップされた動画だけど、当ブログでは2021年01月25日に取り上げてる。 こんなテンポの扱い、初めて聴いた。 「テンポ」が面白いのは、連続的に変化するパラメータだから。 分単位で測られるテンポは、加速させて秒単位のオーダーに突入させ…

ふたつめの超常現象・続

わろたよ! この過去記事でいった、消えた「テオフィリン4錠分のシート」が見つかった。というか戻って来た。 「小人くんが返してくれた」というのがいちばん正確な記述だと思う。 薬袋(ヴィニール、ファスナー付)の中に、4錠分の正方形の元の形で、あるの…

Young Marble Giants 'Final Day'

これ1曲あれば。 Young Marble Giants は、従来の商業音楽へのアンチテーゼとして過激だったのだろうけど、今ふと思うに、インダストリアル・ノイズが過剰な音響によって言ってることを、この 'Final Day' の極限まで切り詰められたアレンジ、殊にキーボード…

偶然とアンサンブル

サディスティック・ミカ・バンド「墨絵の国へ」での、歌詞の朗読パート×2って、 ① 録音時、他のトラックを聴いておらず、あとで編集もせず、偶然の齎すタイミングの「ズレと噛み合い」だけを尊重してるのか、 あるいは、 ② ある程度は他のトラックを聴きなが…

卓パート担当

「『2本の左手のためのソナタ』という曲のタイトルを思い付いた」という御ツイートを拝見して、面白いと思った。 加えて、私は別のことも思った。ギターなどの、右手と左手の役割分担の明確な楽器の場合、「1本の右手と1本の左手のためのソナタ」もあり得る…

David Sylvian "Secrets of the Beehive"

'September' David Sylvian "Secrets of the Beehive"(1987年)所収。 アルバム冒頭にこの沈潜を置くというのが既に美意識の表明だ。 "Brilliant Trees"(1984年)の冒頭が 'Pulling Punches' だったのとの対比でなおさらそういう印象になるわけだけど。 じ…

日記 2021年12月29日

音を伝えない宇宙空間に隔てられてるけど、それぞれの天体には音がある。 光の情報は彼方とここを結び付けるけど、音はそれぞれ孤立してる。 幕府という概念がそもそも後年の歴史学のものだし、段階的に出来上がっていったどのポイントを以て「成立」と呼ぶ…

Uriah Heep 'Return To Fantasy'

「ユーライア・ヒープにもうオリジナルメンバーは一人もいないのか… 」 Uriah Heep 'Return To Fantasy' アレンジがスタジオ・ヴァージョンと違う。どっちが先にあったヴァージョンなのか、私は把握してない。 その①。 0'29" からのシンセ単音の上行は、スタ…

'Happy Talk'

'Happy Talk' という曲を、私はさいしょ Captain Sensible のソロ・アルバムで知って、彼のオリジナルと思い込んだのだった。いい曲でびっくりした。 1982年の彼のヴァージョンは全英シングル・チャート1位2週間のヒットだったと知って、2度びっくりした。Wi…

ふたつめの超常現象

物が忽然と消えた。テオフィリン*14錠分のシートが、割って2錠分ずつに2等分しようと両手の指先で軽く圧力を掛けた弾みに手から離れて、最終的に左手指がそれに触れてる感覚が消えたのを最後に、消えた。 私はこの時、床に敷いたオフトゥンの上にお姉さん座…

Lydia Lunch 'Lady Scarface'

これの最後の行って Hey baby, and the rest なの? 私ずっと Heavily embarrassed だと思ってた。 Lydia Lunch 'Lady Scarface'。ヴォーカルもかっこいいけど、とにかく、複雑なヴォイシングの、フリーキーなポスト・パンクとビッグ・バンドの混交のアレン…

輸入盤屋さん

以前記事にした、「輸入盤も自主制作盤も流通してない九州最南端の都市にお住まいだった方」に聞き取りしたオーラル・ヒストリーには、おまけの話があった。 以下。 自分はこの都市の前に京都に住んでいた。だからこそ、この都市に「輸入盤店が無いこと」が…

あの時のあの場所に戻れたら

本当に無知でお恥かしいのですが、タイム・マシーンって、空間的には同じ位置にいて、時間だけ移動する、というものなのでしょうか? あるいは行き先の空間的位置も選べる、あるいはある程度調整できる、のでしょうか? 場所を選んだり調整したりという時、…

長い物が苦手

長い物が苦手だ。映画を全く不勉強なのも、長いから、というのが最大の理由。 その私が、今朝、ケント・ナガノのメシアン『アッシジの聖フランチェスコ』を聴き通した(昨日の記事の段階ではまだ一部しか聴いてなかった)。 4時間の音楽をぶっ続けで聴いたの…

メシアン『アッシジの聖フランチェスコ』

「キリスト生誕を描いたジョットのフレスコ画が浮かび上がるアッシジの聖フランチェスコ聖堂のプロジェクション・マッピング」のツイートを見掛けた。 この聖人の名を聞いてまず思い出すのは、メシアン唯一のオペラ、『アッシジの聖フランチェスコ Saint Fra…

走る

初ライヴで悟ったのは「私は走る」ということ。 速弾きの箇所。リハでは全力でやっと追いつけたり追いつけなかったりする箇所に、本番では当然全力で臨むわけです。すると、走る。まさか自分が既定のテンポより速く弾くということがあり得るとは想像がついて…

聖書

ちなみに、私の手許の聖書は日本聖書協会の『舊新約聖書 引照附』いわゆる『文語訳聖書』。 ウィキペディア「文語訳聖書」によると、 「元来、この翻訳は大英国聖書会社、米国聖書会社、北英国聖書会社の日本支社の共同事業」 「1874年、ヘボン、ブラウンら…

冬至

どうしても「Solstice - Tropic」に空目してしまう。 冬至は今日00時59分だったのですね。19時間ほど春になってしまいました。 間に合いませんでしたが、 UK: Pagans, Druids and Witches gather at Stonehenge for Winter Solstice これは2015年の様子です…

嫉妬

あまりにも途轍もないものに出会うと、ペンディングする習性がある。 なにも、取り掛かり出すと本気の集中力が要るし、こちらの態勢を整えて掛からないと、という殊勝からではない。 明白な「嫉妬」であり、「見なかったことにしたい」のだ。 武田理沙氏のこ…

Riska

リスカ(RISKA)の「しっとりチョコ」はギンビス「しみチョココーン」のジェネリックだと思ってるけど逆だったらすみません。 「しみチョココーン」は、形と、これに由来する「口の中での、噛んだ時の砕け方や、舌の上での固形からのエントロピーの増大具合*…

Do As Infinity「楽園」

「ここは岩船山だよ 稲荷山はあっち」 Do As Infinity は、この MV ひとつだけで知ってる。 「楽園」。たまたま TV の深夜の音楽番組で見かけた。2004年か。 というか、崖に貼り付いて演奏してるドラマーを下から見上げてるカットだけで記憶してる。1'47"~ …

モテたい③

私自身、ググって他人様のブログを訪れるのに、ジャンル名やアーティスト名で検索する、つまり「何について」書いてるかでアクセスするわけです。 でも求めてるのはその書き手が「どう」書いてるかであって、私は書き手に興味がある。私の好きなアーティスト…

濃密な時間

アメーバの元アカで書いたブログ記事のことをふと思い出した。 バンマスがラヴェルの弦楽四重奏曲の SP 復刻 CD について言ってたことを承けてのもの。 オリジナル SP の発売日が楽章によって違うことに気付いた、と。データは録音〈年〉までしか判らないけ…

メモ(詩の翻訳)

私の口が突然「バーント・ノートン」と口走ったので、私の頭が「何それ?!」とググると、T. S. エリオットの詩のタイトルだった。 Tomoko Shinkai Eliot なんか1行も読んだこと無いのに。 いや1行だけ読んだ。『荒地』を、異なる翻訳で2冊買って読み始めた…

聴きの現場

曲を聴くという行為が厄介なのは、大きく分けて少なくとも2つの別々の聴き方が同時に進行するから。 まず、曲を理解するための「聴く」が進行してる。曲に即して聴く。作曲者の意図に沿おうとするにしても、鳴ってる音を鳴ってるままに聴こうとするにしても…

「故郷」を国歌に

文部省唱歌「故郷(ふるさと)」を国歌にしたらいいんじゃないか? これを、吹奏楽にスネア・ロールのクレシェンドを要所で織り込んで、アンセム風にアレンジしたら泣けるんじゃないか? 「国家 nation」じゃなくて、「ふるさと」「いなか」と同義の、民ひと…

ジャック・メルシエ指揮イル・ド・フランス国立管弦楽団のドビュッシー『聖セバスティアンの殉教』

ジャック・メルシエ指揮イル・ド・フランス国立管弦楽団のドビュッシー『聖セバスティアンの殉教』を、10数年ぶりに聴き直した。 かつて私はこれをこの曲のベストの演奏として推す勢いだったけど、いろいろ考え直した。 (ディスクドライヴのエジェクトボタ…

Nick Mason

Nick Mason のドラミングがつまらなくなったのはいつの時点か?は時々ぼんやり考えるけど、私は Pink Floyd あまり詳しくないし、改めて聴き込むのも今のところ億劫がってる。 おおよそ、Waters 主導になったというか、歌詞のコンセプトありきでこれに沿って…

絵因果経とサンヒロウのオライアス

今朝、家の前に出て西の方角を見通すと、やけに赤く明るい。たんに朝日を受けてるにしては、禍々しく、現実味が無い。 昇ったばかりの太陽の光が、ちょうど道路に差し込む角度で、直線の道路に連なる標識の赤い縁取りが、軒並みこれを再帰性反射させてるのだ…

理科に憧れる

前口動物の進化において肛門が形成され https://t.co/MpMiBXvQ6O — 新海智子 (@coccyx_T) December 12, 2021 当ブログの理科成分の比率を上げたい。 昨日の蔵書チェックの話で、ひとつ書き漏らした。 以前この記事 で、子どものころ保育社「標準原色図鑑全集…