2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

日記

(2015年10月25日、記) ふと思い立ったのは夕方5時、片道徒歩30分のスーパーまで。 さすがに普段のスーパーのハシゴに含めるには遠く、2年振りなので、道順が覚束ない。 川沿いを行くのが気持ち良かろうと、まず川を目指すが、「左折して川沿いを行く道」に…

”長くない(巻数が少ない)けど、面白いマンガ教えて”

(2016年1月21日、お題「長くない(巻数が少ない)けど、面白いマンガ教えて」に沿って) いがらしみきお『BUGがでる』全1巻。 われわれはわれわれの歴史に、鑑賞される「作品」というより、ゴリゴリの「コンセプト」をそのまま提示しそれ自体としてとことん…

Roundabout を聴き直す

(2016年2月04日、記) 殊更ここに貼らないが、Yes の 'Roundabout' は、初めて聴いた時から、今に至るまで、判らない曲だ。 プログレのくせに殆ど Em か G で停滞する硬直。 間に合わせの歌メロ。 「代表曲」の扱いなのが解せない。 Pink Floyd における 'O…

Kate Bush 'Hello Earth'

(2016年3月28日、記) 出先で足止めを食らって、たまたま持参してた Kate Bush のアルバム "Hounds Of Love" を聴いて時間を消費したことがある。 ふだん私は音楽をキッとなって聴く。 キッとなるとは、瞬間瞬間鳴ってる音のできごとを漏らさず聴き取ろうと…

名前

地球に来てまず驚いたのは、地球人の皆さんのお名前が、言葉だ、ということです。 単なる言葉、音節の並びだけで出来てる。 私の住んでたM45では、名前は音楽です。 メロディを持ち、編曲が施されています。 地球人のお名前は、名乗るための専属のバンドをい…

今日は箸の日

(2016年8月04日、記) 図① 池尻大橋 子どもの頃、東急田園都市線で地下を行きながら、目黒川に「池尻大橋」という立派な橋が架かる地上の様子を想像してた。 「池尻大橋駅」の名は、この駅が「池尻」「大橋」の2つの町の境目に位置することから来てる、と思…

ターフェルロックムジーク②

(2015年4月16日、記) まずもって、曲は、作曲者の意図の通りに聴かれねばならない。当たり前だ。 「創造的誤解」を信じない。誤解は誤解だ。 たしかに音は生きもので、現実の空間での音の振舞いはどこまでも多義的だ。 その豊かな音の世界の中では、人為は…

ターフェルロックムジーク①

(2015年4月15日、記) 「刺し箸」がなぜマナー違反なのか。 「刺す」は箸の重要で便利な機能の1つだ。 これを敢えて封じるのは、何某かごくローカルな美学のためにはあり得るが、これをマナーとして一般に強いるのは暴力である。 (いっぽうで調理法で野菜…

バラケそしてドビュッシー

(2015年4月10日、記) ジャックさんの御ブログにジャン・バラケの名前が出て来ていろいろ思い出した。 ジャックさんのブログ記事→「さくら」と聞いて思い浮かぶ曲は?【投稿で現金1万円が当たる!】|ふんだりけったり 私はバラケの作品を聴いたことがない…

現実空間の中の音楽体験

(2015年12月23日、記) なうで、ある方がこの曲をご教示下さった。 こども時代の、ある体験を思い出した。 戸越公園駅のプラットフォームで電車を待ってると、私の聴野の左方向、やや間遠く、大井町側の踏切警報機が鳴りだす。 数秒後、右方向、旗の台側の…

幻としての猫

(2015年12月28日、記) 疲れると幻を見る、のではない。 アメーバピグで飼ってる猫の、歩調と、移動のスピードが一致しないように見えた。 スリップしてる。 サーバーに負荷が掛かって動作がずれてるのだと思った。 じつはこのアニメーションの一致しなさは…

ピコ秒の音楽、劫の音楽

(2016年1月15日、記) ろうちさんに 序 音楽ってヒトの生理に根差すなあとつくづく思う。 「退屈の対義語」、これが音楽の定義にもなりそうだけど、ある時間の経過を「退屈」と感じる/感じないのはヒトの生理。 音楽「理論」が如何にヒトの「聴き方・感じ…

鏡像、純粋、生身のヒト

(2015年7月19日、記) 鏡像について言えるのは、幾何学的に、面対称であるということだけだと思うのだけど。 左右とか上下とか言いだすから、ややこしくなるし、そもそも私は幾何学に左右上下という言葉を持ち込んではならないと思う。 私と、鏡に映った私…

プログレとして聴いてました②

(2015年12月17日、記) ザ・ビートルズ「ストロベリー・フィールズ・フォレヴァ」。 レノンがこの曲の最初のデモを、ギター弾き語りで録音した時、彼の頭の中でこの曲はどんな形をしていたのか? メロとコードづけだけのデモを、あの最終的な完成形に持って…

プログレとして聴いてました①

(2015年12月15日、記) 雅楽が、初めて意識的に聴いた時から大好きで、プログレの一環として聴いてた。 邦楽一般に対しては、感情を聴き手に押し付けるイメージがあって、嫌いだった。 雅楽は、感情表現が、むしろ禁止されてて、別枠だった。 音としても、…

もやもや

(2015年12月10日、記) ↓の記事 をアメブロに投稿時、頂いたコメントへの返信として。 目の前にもやもやと漂って、私を陶然とさせて、これを「表現」したい、と切望させるもの。 これを具現させるには、音楽は音楽の、絵は絵の、詩は詩の、固有の手続きを厳…

Steve Hackett "Voyage Of The Acolyte"

(2015年12月9日、記) お薦めではないのでつべのリンクは貼らない。 私はロマンティストだ。 コンポジション至上と散々表明しながら、そこに「恍惚」を求めてる。 紛れもなくロマンティストだし神秘主義者だ。 音の組み立ての純粋を以て善しとしながら、こ…

セミ

(2015年12月28日、記) 寒いのでセミの話をする。 ふと思った。セミの鳴き声自体に役目は無いのではないか? あれだけデカい音を出す以上、そこには生命のための何かの機能があり目的がある、と傍から観察するヒトなる私は思ってしまう。 でもあれは副産物…

new ears' resolution

(2016年01月02日、記) 当ブログの「説明」の「分解能」= resolution はタイトルの「耳を澄ます」を意味的にまんまなぞってるだけですが、耳を澄ます対象ってふつう「微かな音」じゃないのか? 取り逃がす危険性があるのでそうしないように、 環境音から、…

Egg からの引用

(2016年3月23日、記) アメリカのプログレバンド Fireballet の、2枚あるうちの1枚目のアルバム "Night On Bald Mountain" (1975) のピエス・ド・レジスタンスは、もちろん、ムソルグスキー「はげ山の一夜」をカヴァーした表題曲。 19分近くあって、9分40秒…

今を聴く方法

(2016年5月20日の記事を改題) TVやラジオで音楽を聴くことの積極的意味。 なんと、TVやラジオでは、スイッチを入れると、曲が、 途中から始まる のだ! 聴き覚えのない、短調の曲だ、と思った。 ところが聴き進むと、あるところで、よく聴き知った長調の曲…

アイヌ

(2016年8月30日、記) 私がアイヌに触れつつ何かを書くことは、必定、アイヌについて書くことではなく、私自身について書くことです。 和人である私が、アイヌにどうかかわろうとするのか、について アイヌに押し付ける、私の幻想について。 問題が大きすぎ…

中2

(2016年8月30日、記) ものを考えない私にも、真摯な中2紀があった。 煎じ詰めれば、当時の私の悩みは、「『自我』は生き辛い」で、つまりは「エコロジー」で、ありがちな思潮、ありがちな悩み、だと思う。 NHK『こころの時代』は今もあるようだが、当時、…

曲 スタイル 自然

(2015年10月16日、記) 前回の shinkai6501.hatenablog.com で、音の重ね方の「もっと『自然』で『自由』なもの」に触れて、ここをいちばん掘り下げるはずが、素通りしてしまった。 環境の中で、鳥は、それぞれ好き勝手に囀ってる。 固有の節回しをやるだけ…

音楽におけるユーモア

(2015年10月13日のアメブロ記事に加筆) 0分54秒からコーラスが、同じ音形で「赤坂見附を~」「丸ノ内線で~」と繰り返す。 この「で~」の m9 感が好きなのに、ライヴではここのヴォイシングが変わってしまってる。 この曲のキーは F。 スタジオヴァージョ…

そのものそのもの

(2015年7月3日、記) (お題に一言ボケて byアメーバ大喜利) 壁は光=視線や物の移動を遮る。 四方を壁で囲った空間を部屋という。 なんのために空間を周りから遮断するか。 物を隠すため、他人にアプローチさせないため。秘密の行為を人の目に触れさせない…

図式的な話

(2015年6月16日、記) 身も蓋もないまでにクリアな文章家の知り合いが昔、珍しく謎めいたメールをくれて、印象に残った。 以下。 問題は、私の耳は何のためについてるのか、だ。 かつて、森のスキゾな環境の中でそばだてられていた私の耳が、むしろなるべく…

最後の一音は響くに任せる

(2015年8月19日、21日、記) Ⅰ. 室内に届いてきた遠くの音。 拡声器からの何かのメロディのようなそれを、もっと鮮明に聴こうとして、窓を開ける。 とたんに環境音の洪水が流れ込んできて、目当ての音は却って、その中に埋もれて聴こえなくなってしまった…

コテカン

(2015年8月19日、記) バリのガムランは合奏である。 世界には、モンゴルのノロブバンザドのオルティンドーや、タンザニアのフクエ・ザウォセのゼゼ・カンバ・クミ弾き語りみたいな、ソロ超絶技巧もあるが、ガムランのびっくりの本質は「アンサンブル力」だ…

楽園とは距離のことである

(2015年12月28日、記) CD聴くより、戸外に座って環境音に耳を澄ます方が、はるかに豊かで雄大で微細な音楽体験が出来る。 音は、長い距離を渡ってくるうちに自然のエフェクトを受けて、 反響し、干渉し、高次倍音を削られ、フェイズシフトを受けて、 間遠…