クラシック

ショスタコーヴィチとショルティ

ショルティ/シカゴ交響楽団といえば、実家にショスタコーヴィチ『交響曲第15番』があった。 フィナーレの「コーダ」に、ショスタコーヴィチにこんな逝っちゃってる音楽があったのか、とびっくりした。 私はショスタコーヴィチのこと全然詳しくなくて、この…

私の中だけの関連①a

Ⅰ. 美尾洋乃「月の果実~ミツバチ」のサビの歌メロの造形に唸らされる。 3'13" 目 ~ 3'37" 目。 コードの付加音ばかりを辿ってゆくふう。というか、コード進行に縛られず自律的でありつつ、しかもコード進行と密接に関連づく。 最後の音はメロの都合に随っ…

David Del Tredici "Final Alice"

ショルティ/シカゴ交響楽団といえば、実家に David Del Tredici "Final Alice" があった。 つべに、8つのパートに分けて、全曲上がってる。 『不思議の国のアリス』原作でいうと、最後の2つの章、第11章「誰がタルトを盗んだか?」第12章「アリスの証言」に…

Fairground Attraction、Mark Goldenberg、Gustav Mahler

Fairground Attraction の 'Fairground Attraction'。 Fairground Attraction は、ジャズ路線とフォーク路線の2本立てなところが Everything But The Girl に共通する、と思ってました。 ↑の 'Fairground Attraction' はそういう定型に収まらなくて、ユニー…

voices and instruments・続

www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com ピアノ譜を、人間の声で可能な限り忠実に、やってる。

voices and instruments

アメーバピグの音楽フロアで、ロッタさんとおっしゃる、ほんとうに透明でほんとうに美しいものをたくさんご存じの方から教わった、1曲。 アンドルー・パロット/タヴァナー・コンソートの演奏。

わたし的プレプログレとしてのドビュッシー『聖セバスティアンの殉教』

以前の記事で、私がプログレを聴きだすについては、それに先立ってその下地となる経験があったのではないか、といいかけて、 現実空間の中での音の振舞いを面白がる体験 についてだけ書いた。 いっぽうで、CD などの形を取る作品のほうに音楽的原体験を探る…

Alfred Deller

そもそもカウンターテナーというパートがルネサンス音楽やバロック音楽に存在したことを世に知らしめたのがアルフレッド・デラーなのだ。 19世紀以降、カウンターテナーの伝統は教会の、男子のみによる合唱団の中だけのものだった。デラーもカンタベリー大聖…

Red Priest の Vivaldi

tropic(回帰線)は turn の意味の語源*1から来てて、太陽が、夏至点・冬至点に来る=回帰線に達すると、赤緯方向の動きを逆転させるから、と私は勝手に解釈してるけど違うかも知れない。 太陽が春に向かい始めたので、春の音楽を。 www.youtube.com *1:←(…

Varèse "Offrandes"

冬至。「ん」の付くものを食べる日。 ケンジントン、ロンドン。 さんぽんかん。 アンサンブル・アンテルコンタンポラン。 エドガー・ヴァレーズ Edgar(d) Victor Achille Charles Varèse、ソプラノと室内オーケストラのための 『オフランド Offrandes』、192…

Lautten Compagney "Wie schön leuchtet der Morgenstern"

この時、この、初対面の方から教わった、もうひとつの音楽がありました。 つべでは再生できるのだけど、フロアでは検索に掛からない動画だったようで、チャットでアルバムを教えて頂きました。 Lautten Compagney "Wie schön leuchtet der Morgenstern"。 こ…

クリスマス・ソング 2019年版

先日11月29日に、アメーバピグの音楽フロアで、初対面の方から教わった、ドイツのクリスマス音楽。 アメーバピグは明日12月02日22時00分で終了なので、すべりこみでお会い出来て幸運でした。 こういう音楽こそ、クリスマスを過ごすのに相応しいです。 ヘフリ…

聴けよ!

むかし、アメーバピグの音楽フロアで、古楽にお詳しい方がアルブレヒツベルガー「口琴協奏曲」をお掛けになった。 その場は、ジャンルを超えて、音楽に対して意識的な方々の集まりだったのだけど、その中のひとりが、この曲の口琴ソロに差し掛かると、チャッ…

音色

うーん…私には寧ろツィンバロムをエキゾチズムの文脈から解放した使い方に聴こえるんだけど(視聴動画を聴いた感想) https://t.co/66cf3LLddO — 新海智子 (@coccyx_T) March 25, 2018 「視聴動画」といってるのは「試聴動画」の誤りで、これのことです。 (…

台風

このまえの台風はとにかく風の強さが怖かった。ずっと部屋にいたけど、あんな大きな風の音を聴いた記憶がない。風の存在感そのものも怖かったけど、実際的な被害に今にも結びつきそう、今もし窓ガラスが、風圧なり、物が飛ばされてきて当たるなりして、破れ…

Jessye Norman

CD を曲で=作曲家で選んで、演奏家を追うということをしないばっかりに、ノーマンの演奏で知ってるのは、この『マダガスカル島民の歌』だけだった。 ブレーズとノーマンの組み合わせが意外とも思えたけど、強く、高潔で、威厳に満ちた歌唱が、曲にも、アン…

ラヴェル倍速

先日も貼った曲です。 これの3分目過ぎ、ベースが入ってきてからの1分半ほどのあいだが、ときどきイヤーワーム化して脳内グルグルしだすのですが、さっきは、この中のある音形に触発されて、同時にラヴェルの「妖精の園」も鳴りだしました。 「妖精の園」が …

山根明季子:水玉コレクション No.06(2010)

Akiko Yamane 'Dots Collection No.06' Pascal Rophe / NHK Symphony Orchestra single CD avant dossier adj-1101 NHK交響楽団委嘱作品。 私が山根明季子を最初に知ったのは、2006年、「水玉コレクション No.01」で第75回日本音楽コンクール作曲部門(オー…

妖精のしわざ

www.youtube.com 数年前にアメーバピグの音楽フロアでロッタさんという方から教わった動画。 ロッタさんは、ほんとうに透き通った美しいものをたくさんご存じの方。 私は一聴これが、曲も、演奏も、人間の作為と思えず、 「妖精のしわざだ!」 とチャットし…

リマスター

CELESTE 1969・1977 Il sistema / Celeste / St. Tropez The Complete Recordings AMS167CD、CD 4枚、2010年 Grog から1976年に出た "Celeste" の、このボックスでのリマスターは、意図がよく分からない。確かにクリアでシャープなんだけど、刺激的で、この…

オリヴィエ・メシアン「8つのプレリュード」ミシェル・ベロフ(pf)

おお!ベロフのメシアン「8つのプレリュード」上がってた! お時間無ければ、第5曲 'Les sins impalpabres du rêve(夢の中の触れ得ない音)' だけでもお聴き頂ければ。 1928~9年、メシアンまだコンセルヴァトワール在学中の20歳、確かにドビュッシー的では…

Ursula Holliger(ハープ)

音楽の構造を建築に例えることがあるけど、私自身は音楽をそういうふうに捉えることがない。 建築は、建たねばならない。音楽は、むしろ出鱈目であればあるほど面白かったりさえする。 建築は重力と闘う。力をコントロールし、いなし、受け止める数学に、間…

Markus Klinko(ハープ)

私、ドビュッシー「フルート、ヴィオラ&ハープのソナタ」はナッシュ・アンサンブルを推してるんだな。妥当だけど。 Markus Klinko もアリだと思う。 ハーピスト Markus Klinko がパリ・バスティーユ・オペラのオケのソリストたちと組んで、ドビュッシー、ラ…

フランソワ・アンドリュー

ツイッターで #かけがえのない私的名曲 というハッシュタグを見掛けて、一も二もなくこの曲を思った。 フランソワ・アンドリュー François Andrieu の二重バラード「武人たち、恋人たち/おお、あらゆるメロディの華」。 この曲、この演奏については当ブロ…

メモ(《クラシック音楽》という呼称)

「《クラシック音楽》というジャンル名には問題があるので他の呼び名を考えよう」という時、その「問題」として言われるのは、例えば「クラシック」は本来「古典派」を指す語なので、もっと一般的な名前を、ということだったりする*1。 それで、ある方は《ア…

ロジェ・デゾルミエール

【今回のあらすじ】『ペレアスとメリザンド』の「夢見る音楽」を演奏するからといって、指揮者デゾルミエールその人も「夢見る人」とは限らない。夢見る音楽を演奏することが現実の政治的抵抗である場合がある。 偶然見つけた御記事。 「Front National des …

ドビュッシーと自然

『ドビュッシー音楽論集 反好事家八分音符氏(ムッシュー・クロッシュ・アンティディレッタント)』ドビュッシー著、平島正郎訳(岩波文庫、1996年)の、本文中と、各章の訳注&巻末に置かれた「訳者覚書」に訳出されてるドビュッシーの言葉から、自然に係る…

約7秒間の自由

ベト5を初めて聴く者は、7小節目に至るまで、この曲がハ短調と判らない。 冒頭 「ダダダダーーーン!ダダダダーーーーーン!」*1 は d、es、f、g で出来てて、この4つの音だけからではこの曲のトニック「c」を想定出来ない。 逆に、この曲を1度聴いた者は、…

脳内グルグル

そういえば昔知り合いでドビュッシー「ヴァイオリンとピアノのソナタ」評価が不当に低い子がいて、フランチェスカッティなんかで聴いてるからだろ、と思ったのだった。 この曲こそドビュッシーの最後最高の到達点なのに*1。 無論、ヴァイオリニストとして、…

Oliver Knussen

作曲家オリヴァー・ナッセン Oliver Knussen が亡くなった。 『かいじゅうたちのいるところ』(ファンタジー・オペラ) 「少年マックスは旅を始める、かいじゅうたちのいる島へ…」 カレン・ビアズリー ソプラノ(マックス) オリヴァー・ナッセン 作曲&指揮…