2016-09-24から1日間の記事一覧

プログレという既存のスタイルの踏襲はコンサヴァである

(2016-07-27 記) 前回、端折りすぎました: つまり私の問題意識の在処は、 アネクドテンは1970年代キング・クリムゾンのスタイルをなぞったようなバンドで、これの登場を以て「プログレ復活」と言っていいのか? です。 70年代にプログレを生んだようなク…

アングラガルド贔屓

(2016-07-25 記) アネクドテンがデビュー当時どういう受け容れられ方をしたか知らない。 プログレが1970年代終わりにいったん済んだ時、じつは意識的な聴き手は必ずしも絶望はしなくて、イーノのプロデュースするトーキング・ヘッズからディーヴォ、そして…

今日はチンチン電車の日

(2016-08-22、お題「チンチン電車見たことある?」に沿って) Toshiya Tsunoda and Haco "The Tram Vibration Project" December 28, 2006 この動画はHacoさんが2014年1月にアップなさいました。 当時の私の感想は、以下です。 「映像を見ながら聴くのと目…

DAT、カセットテープMTR

(2016-01-26、お題「カセットテープって知ってる?」に沿って) サウンド&レコーディング・マガジンのサイトが、1月12日付で、ボウイを追悼して、2003年8月号掲載のアーカイヴ記事を再掲していた。 トニー・ヴィスコンティへのインタヴュー記事。 【デヴィ…

Gordon Haskell "It Is And It Isn't"

(2016-02-08 記) Gordon Haskell の2nd.ソロアルバム "It Is And It Isn't"(1971年)をつべで聴いた。 King Crimson のベーシストとしてヴォーカリストとしてだけ知ってて、どちらとしてもよく解らなかった人だが、彼はまず何よりもソングライターとして…

メモ(プログレ)

(2015-12-02 記) 1970年にプログレッシヴ・ロックという言葉が発明されたことが、その後の流れを捉えるのに役立ったか、さらに積極的に、ぎゃくにこの言葉が流れに影響したか。 もしこの言葉が生まれてなかったら。 私個人としては、それぞれの個性が、1ア…

記憶の記録

(2015-08-03、ある方から「記憶の記録」というお題を頂戴して。但しリクエストに沿う解にはなってない) 生まれながらの音楽家、という方もいらっしゃるんだろう。 屈託なく心の底から音楽を愛してて、音楽の存在意義に疑いを差し挿む余地があるなどと思っ…

アメーバさん新ロゴマーク

(2015-09-25 記) アメーバさんの新ロゴマークを見て真っ先に頭をよぎったセリフは、 「こんなのデザインじゃない!」 だった。 私はもちろん素人で、デザインについて明確な定義も理念も持たない。 その私が、正しくこの通りの言い回しで感想を持ったのは…

「一緒にいたい」

(2015-07-21 記、に加筆) ごく図式的にいって。 「一緒にいる」ことと「一緒にいない」こととの関係。 2択において、対称というのか、私は用語がよく判らないけれども、どちらが選ばれる可能性も同じくらいに見込まれる場合がある。 「Aさんと一緒にいる」…

ラヴェル「マ・メール・ロア」私見

(2015-05-08 記) Ⅰ. マ・メール・ロアは、オーケストラ版で、かつ「組曲」でなければならない。 なにも、「全曲版」の、あとから書き足された「前奏曲」「紡車の踊り」「間奏曲」が劣るというのではない。 全く逆。 むしろそれらに、ラヴェルの作曲とオー…

昔の私は

(2015-07-06 記) 「音程関係」が表現の道具たり得ることを広義の「調性感覚」と言えるなら、それは引き続き重要だった、というかむしろ、「無調」の音楽にあっては、よほど、その感覚を瞬間瞬間に対して鋭敏に働かせることが要求された、とは思います。 無…

大喜利における「ボケ」と「ポエム」

(2015-06-08 、記) (お題に一言ボケて byアメーバ大喜利) 形式として「ボケ」じゃなくて「ポエム」だから場違いでいけない、というのではない。 むしろ「こうあらねばならない」という制約を壊していくことが即ち「ボケ」の本質のひとつだ。 私が容認でき…

大喜利

(2015-06-17 記) (お題に一言ボケて byアメーバ大喜利) 夕方なんの考えもなく軽率に投稿したやつが、全国人気に入り続けて、目下441枚頂戴してる。 有難いけど申し訳ない。 片や、それなりに周到に考えたし、私の考える「ユーモア」に合致するやつが、5枚…

イギリス

(2016-04-07 記) 先月半ばから折に触れ思い出し、フロアで掛けたいと思ってた曲があって、でも咄嗟にその曲を含むカンタータ?オラトリオ?のタイトルを思い出せず、フロアにいればそこでの音楽に集中せねばならずで、その都度忘れてた。 「復活祭オラトリ…

タイトルを入力してください

(2015年06月26日、記) 詩に題をつけるなんて俗物根性だな ぼくはもちろん俗物だけど 今は題をつける暇なんかないよ 谷川俊太郎 タイトルを付けることは恥ずかしい。 という意識は、作家全員が捉われ苛まれるものと思ってた。 タイトル付けに、便宜以上の、…

「いのち」という名のゲーム

(2015年09月27日、記) 3段オチです(予告)。 ピグライフのスタブロのコメ欄で「動物のえさやりがめんどくさい。一斉にやれる仕様に変えてほしい」というコメを目にした時、返信差し上げてしまった。 およそ次のような。 《とても悲しくなるご意見です。 …

楽しむ能力

(2015年09月26日、記) ピグ4ゲームでの私の基本スタンスは「与えられた条件下で如何に工夫するかにゲーム性を見出し、楽しむ」です。 スタブロに多いグチコメ(その多くは、システムにケチ付ける前に自分が工夫しろよ、と言いたくなるもの)を見て私が抱く…

ストラヴィンスキー・火の鳥・大団円

(2015年12月21日、記) 以前これをアメーバピグのチャンネルフロアでお掛けになる方があった。 Echolyn 'The End Is Beautiful'。 冒頭イントロと、4'51" 目~、5'53" 目~に、ストラヴィンスキー『火の鳥』の「大団円」からの、判りやすい引用がある。 www…

私の中だけの関連②

(2015年12月26日、記。アメブロで書いた「私の中だけの関連①」は David Sylvian 'Pulling Punches' と美尾洋乃「月の果実」についての記事でしたが、はてなに再録しませんでした。 この「②」は shinkai6501.hatenablog.com の補足です) 'The Cinema Show' …

「ザ・シネマ・ショウ」NG判定

(2015年12月24日、記) Genesis 'The Cinema Show'、"Selling England By The Pound" 所収。 かつてわれ、男なりき、海の如猛りぬ。 かつてわれ、女なりき、地の如育みぬ。 地の至福は、まこと、海の快楽に十倍するところなり。 この曲、初めて聴いた時から…

T.Sasaki「係りあう断片3つのうちの2つ」

(2015年12月29日、記) 特に前半(1つ目の断片)が、ぱっと聴き急進的だけど、モードはまたもほぼコンディミに収まる。 なのでキモは「符割」。 音高は、上行か下行か、跳躍か順次か、くらいしか問題にされてなくて、しかもそれは符割と結びついて、という…

Henry Cow 'Waking Against Sleep'

(2016年04月12日、記) Fred Frith 曲。 Henry Cow のアルバム "Western Culture" レコーディングセッション時(1978年7~8月)に録音されたが、このアルバムには入らず、Frith のソロアルバム "Gravity" が1990年にCD再発された時にボーナストラックとして…

基礎実験

音楽と感情との間に関数は存在しません。 音を持続させるとか、その持続をクレシェンド/ディミヌエンドさせるとかは、感情ではありません。 この基礎実験の冒頭部分は、強さも長さも等価の「点」が集まって持続を作ってます。 点の集まり方の「粗密」がすな…

夢2016年8月22日

間取り的に以前住んでたアパートの自室。 冷蔵庫にアンパンを見つけ、持ち出して部屋へ。袋から取り出そうとすると包装ではなくポシェットで、アンパン本体の他に、小さな剥片1個が見えるが見失い、ポシェットを逆さにしてはたいてみたり。ポシェットは叔母…

エジプト女のためでなく

soundcloud.com 「失敗」と断じてうち捨てたスケッチを打込んでみた。 10年前の私の音を「解読」し、その意図を「解釈」しつつ、しばしばツッコミ衝動に駆られ、という以前に何考えてるのか解らない。 作曲の課題が何だったか、いろいろ思い出してきた。 そ…

T.Sasaki 「改作のワルツ」

(2015年10月28日、記) soundcloud.com これをアップするのは、アメーバピグ「ブンゴールの不思議な城」エリアの音楽の、チェレスタのアルペジオを聴いて、これの1分28秒目からの4小節を思い出したから、というだけの理由です。 前半1分間は1996年頃書かれ…

T.Sasaki「スパイキッズ2006」

(2015年11月11日、記) ネットに接続する以前、CD 選びは、紙媒体で、レヴューやジャケから、勝手に幻想を膨らませて、勝手に裏切られたものです。 私などは舌打ちをするばかりですが、イメージと違った時、イメージ通りのものを代わりに自分で作っちゃう、…

弘法は筆を選ぶべきか?

(2015年11月10日、記) KORG01/WFD(ハードシンセ)1台の中で全工程を完結させることは、美学ではない。怠慢だ。 S氏の曲。ぜろわん君1台でここまでやって凄え、とは思う。 いっぽうで、機材刷新でクリアできることはさっさとクリアして、そのうえでの創意…

T.Sasaki 「副産物」

(2015年11月09日、記) 殆ど無視してた曲。 パッと聴き、もごもごと独り言を言ってるような曲で、ほぼ印象に残ってなかった。 ハープが曲の骨格を作ってるけど、線が細く貧相で、ヴェロシティのエディットに彫琢が無い、という第一印象だった。 ハープって…

T.Sasaki「厚地」

(2015年11月08日、記) soundcloud.com 以前アップした「パラボラは空に属す」(→ユーモア即感動 - 轟音に耳を澄ます )が、S氏の曲としてはポップで、偏った紹介に気が差すので、ちがう曲調のを。 ポップだったというのは、既存の手法を援用するのを厭わな…