ネーミング

NGC が New General Catalogue の頭文字だと知る。狐に抓まれてる。

Nebula も、Galaxy も、Cluster も、ネーミングには関係無いのか。

出来過ぎ。

出来過ぎだけど、もともと General Catalogue というのがあってこれに追補したものだからこの名前になってるという自然な流れ、つまり狙って出来過ぎてるわけではない。

 

そういえば、「パーセク」という言葉を最初に知った時、響きがかっこいいと思った。小学3年生当時、音楽ファンであるに先立って天文ファンだった私が、語の由来-なぜ「年周視差1"に相当する距離」が「パーセク」と名付けられるのか-を理解できないために却って、響きそのものから勝手に拓くイメージの世界があった。

のちにこれが「persec」であって、文字通り「年周視差1"当たり」から来てる、と知り、「まんまやんけ!」と思った。そこには一抹の「がっかり」の感情があった。

 

この類の行き違いの理由は、タームに、英語の判らない子供時代に触れたから。タームを、由来を理解しないまま憶えた、字面や音で憶え、そこに風情を見出し、想像を延べひろげたから。その後、英語を理解する年齢に達した時には、それらのタームと戯れる場から離れていたから。

 

これって、続いて音楽に興味が移った時に、同様に起きる。

「エコーズ」という語を最初に目にした時、これは謎の言葉であって、イマジネイションをいやがうえにも刺激した。これが echoes であって、「こだま」の意の、ごく在り来りの普通名詞だと知った時、ささやかな「がっかり」があった。

'One Of These Days' を「吹けよ風、呼べよ嵐」にしてしまう同じ担当者が 'Echoes' を「エコーズ」というのは、思えば素直過ぎるけど、これでも、これだからこそ、当時の私には刺戟的だった。

('Dogs' を「ドッグ」みたいに「エコーズ」じゃなくて「エコー」だったら事情が違ってきた筈。)

プログレ聴き始めにだけあったワクワクの一環。

 

ピンク・フロイドユーライア・ヒープウィッシュボーン・アッシュ。小学6年生がバンドの「名前の響き」からバンドの「音楽の内容」を勝手に夢想し、期待し、場合によって勝手に幻滅する。多分に筋違いでバンド的には迷惑な期待、でも名乗る側にも、そういう思わせぶり効果を狙う意図は、多かれ少なかれある筈だし。

 

Sympathy Nervous ってネーミング上手い。

sympathetic nerves という無機質なテクニカル・タームを文字って(形容詞と名詞を逆転させて)、聞き慣れた2単語による、感傷を帯びてすらいるバンド名とした、その妙味が。

 

Faithful Breath のアルバム名が "Fading Beauty" で、頭文字が揃ってるのは、当然意図してのものだろう。

知人が

「ユーロ・ロック・プレスの CD レヴューで知って、『触れれば壊れてしまいそう』というアオリに惹かれて買ったら、触れなくても壊れてしまってる音楽だった」

と評したやつですが。

 

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