2018年03月29日付の下書きを発掘した。
「イントロ」については先日も書いたけど、既に、それと重なる内容を、より広くより突っ込んで、周到に書いてる。
以下。
私自身、本論から入るし、何なら結論を先に言うし、要点だけを言うし、用件を言い終えたら即刻黙る。
そもそも自分のバンドはプログレが出自なのにイントロ短い、あるいはない曲が多いのは、長い曲がプログレッシブだった時代は70年代で終わったと思っているから。
— Yasushi_SAKAI (@fomalhaut) 2018年3月27日
全く同意いたします。
イントロンを排しエクソンだけをガキゴキ繋ぐのが私のスタイルです。
ただ、たしかに The Gates Of Delirium にせよ Echoes にせよ、ヴォーカルが出て来るまでに数分かかるが、それを「イントロ」とは呼びづらい。
逆に、ここでは「イントロ」という発想自体が無効になってる、そこにプログレの特質のひとつを見るべきだ、とは思う。
そもそもイントロって、歌ものポップの発想、という印象。
歌がメインであり、主メロ+伴奏という構造であり、主メロ登場=ヴォーカルパート登場までがイントロである、という。
プログレはアレンジを含めての作曲を意識的に問い直すので、「主メロ+伴奏」という構造ではないし、したがって「イントロ」という発想が無い。
リフの途中からヴォーカルが乗ってくる場合、そこまでをイントロと見做すのかもだけど、外して考える。多くのロックナンバーが該当する(例:ZEP「カスタード・パイ」)。
サビがそのままイントロになってるもの(例:「クリムゾン・キングの宮殿」)も、外して考える。
序曲 イントロ
サムシング
以上。
最後に「序曲 イントロ」とあるのはクラシックの序曲とポピュラー音楽のイントロの違いについて書き足そうというメモ。それはいいとして。
「サムシング」!
なんでこの下書き当時、この曲のイントロについて書き上げて、投稿しなかったのか??
ビートルズ(ハリソン)の「サムシング」のイントロは、いくつか特筆すべき特徴がある。
短いこと。
天から降ってきたというしかない楽想。短いのに、キャラが際立ってて、イントロといいつつこの部分がこの曲の本体。
曲全体の構成上も、要になってる。イントロ自体は F から始まり、たった1小節の間に絶妙なコード進行を経て、ヴァースに繋がる時には C になってる。イントロのメロの最後の音がすなわちヴァースの最初の音で、 c、つまりヴァースのキー C の主音。
この最後の音が♯して cis になると、大サビに入る。大サビのキーは A なので、cis はそのサード。
「クリムゾン・キングの宮殿」をこの時は外して考えてるけど、「サムシング」のイントロは、これ自体がキャラ立ちした造形を持つ=曲のキャラそのものである点と、曲構成の要になってる点が、「宮殿」と共通してる*1。
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*1:投稿後、私が「エピタフ」を嫌いな理由と、'While My Guitar Gently Weeps' を好きじゃない理由とがパラレルなのに気付いて、苦笑した。