これは私の大切な音楽のひとつ:
室内楽アレンジの気が利いてる。
子ども時分は子ども仕様を拒む。このルチア・ポップの1枚を、いま、大人の私が楽しんでる。
ただ、特殊な楽しみ方ではある。「今時点の私の問題意識に沿う」というのでもない代わりに「振り返ってなつい」ノスタルジーとも違う。
架空の子どもがひとり私の中に想定されて、彼女が楽しんでる。
一昨日ある記事でルチア・ポップの名前を見て、この盤を思い出した。
私は CD を曲で選ぶので、演奏家は、レパートリー的に引っ掛かって来ない人については全く知らない、ということになる。
ルチア・ポップでは他に、オルフ『カルミナ・ブラーナ』しか聴いてない。
ルチア・ポップ(ソプラノ)、ヨーン・ファン・ケステレン(テノール)、ヘルマン・プライ(バリトン)
バイエルン放送合唱団、テルツ少年合唱団
による1975年の録音。
ジャン・ピエール・ポネル演出による映像作品がある:
つべにはフルも上がってる。
ポップがソプラノを歌った『カルミナ・ブラーナ』はこの他、
フリューベック・デ・ブルゴス/ニュー・フィルハーモニア o. 盤(1966年)
を確認できる。
ところで、amazon や mu-mo でしばしばこの曲の
ルチア・ポップ(ソプラノ) フェリックス・スラトキン指揮 ミュンヘン放送管弦楽団
というタイトルを見掛けるんだけど、行ってみると悉くフリューベック・デ・ブルゴス盤なのは、どういう事情だろう?
そういえばオルフには教育音楽メソッドがある。
作品として優れてるし、創意を刺戟してくる。煮詰まった頭をリセットするような。
これも架空の子どもが楽しんでるんだろうか: