子どもの音楽

これは私の大切な音楽のひとつ:

室内楽アレンジの気が利いてる。

子ども時分は子ども仕様を拒む。このルチア・ポップの1枚を、いま、大人の私が楽しんでる。

ただ、特殊な楽しみ方ではある。「今時点の私の問題意識に沿う」というのでもない代わりに「振り返ってなつい」ノスタルジーとも違う。

架空の子どもがひとり私の中に想定されて、彼女が楽しんでる。

 

一昨日ある記事でルチア・ポップの名前を見て、この盤を思い出した。

私は CD を曲で選ぶので、演奏家は、レパートリー的に引っ掛かって来ない人については全く知らない、ということになる。

ルチア・ポップでは他に、オルフ『カルミナ・ブラーナ』しか聴いてない。

ルチア・ポップ(ソプラノ)、ヨーン・ファン・ケステレン(テノール)、ヘルマン・プライバリトン

バイエルン放送合唱団、テルツ少年合唱団

クルト・アイヒホルン/ミュンヒェン放送管弦楽団

による1975年の録音。

ジャン・ピエール・ポネル演出による映像作品がある:

つべにはフルも上がってる。

 

ポップがソプラノを歌った『カルミナ・ブラーナ』はこの他、

リューベック・デ・ブルゴス/ニュー・フィルハーモニア o. 盤(1966年)

サヴァリッシュNHK so. 盤(1984年)

を確認できる。

ところで、amazon や mu-mo でしばしばこの曲の

ルチア・ポップ(ソプラノ) フェリックス・スラトキン指揮 ミュンヘン放送管弦楽団

というタイトルを見掛けるんだけど、行ってみると悉くフリューベック・デ・ブルゴス盤なのは、どういう事情だろう?

 

そういえばオルフには教育音楽メソッドがある。

作品として優れてるし、創意を刺戟してくる。煮詰まった頭をリセットするような。

 

これも架空の子どもが楽しんでるんだろうか: