ベルク:アルテンベルク歌曲集

ミュージアムショップにて。

美術展を観終わった♂と♀。♂が歩調を緩めることなく絵ハガキを6枚選んで会計に向かう。

♀:(慌てて追い付きつつ)♂くん選ぶの速い!

♂:コンビニのお弁当選び並みに。

♀:コンビニ弁当こそ時間掛けて選ぶでしょ。

♂:君か、お弁当コーナーの前で1個につき1分くらいじ――――っと見てる奴は? 売場を塞がれて迷惑ということもだがそれ以上に「不可解」な奴は? じ――――っと見ることでいったい何が判るんだ? おかず一品一品を順番に見ていちいち脳内で映像を味に置き換えてるのか? 食べてみれば判るじゃん。事前に「予定」して、食べることは「調和」なのか? そこまで失敗を怖れるべき問題か? 僕はお弁当選びに5秒以上掛けたこと無いぞ。

♀:そうやって今までの人生、選択を誤ってきたのね。

♂:君という運命の人に巡り合えたぞ。

♀:それは私があなたを選んだからなの。

 

 

絵ハガキといえば。

ベルク:ペーター・アルテンベルクの絵葉書のテクストによる5つの管弦楽付き歌曲集 作品4

Alban Maria Johannes Berg: Fünf Orchesterlieder nach Ansichtskarten-Texten von Peter Altenberg Op. 4

ソプラノ:Juliane Banse

Wiener Philharmoniker

指揮:Claudio Abbado

 

追記

10時間前に貼ったつべが、今見ると「再生できません」になってる……

私のせいじゃないよね?

代わりに、というか、そんなものがあるとは知らなかった、エルネスト・ブール盤を見つけたので、貼ります:

ソプラノ:Halina Lukomska

Sinfonieorchester des südwestfunks

指揮:Ernest Bour

ブールといえば、わたし的にはとくに、ラヴェル『子供と魔法』全曲盤で重要です。

ソプラノのルコムシュカは、私はブレーズのヴェーベルン全集への参加で知ってます。

追記終わり

 

「ベルクと親交のあった詩人ペーター・アルテンベルクが趣味で集めていた絵はがきに書き込まれていた短い詩をテキストとしており」「ベルクが作曲した初のオーケストラ作品でもある」

「1912年に完成し、第2曲と第4曲の部分初演が1913年3月31日にウィーンのムシークフェラインにおいて、ベルクの師であったアルノルト・シェーンベルクの指揮によって行われたが、警官が手に負えないほどの興奮と混乱が巻き起こり」

ウィキペディア「アルテンベルク歌曲集」

 

つべにはアバドルツェルン祝祭管、ルネ・フレミングのソプラノによるライヴ映像も上がってる。

ルツェルン祝祭管。ソリストの選抜オケ。積極性の塊。途轍もないクォリティではあるけど、弾きたがり集団ゆえに、ときに過剰なまでに、鳴る。積極性とクォリティ、日本だと小澤/サイトウ・キネン・オーケストラがこれにあたる。

フェスティヴァルという場の性質と、オケの陽キャが、このベルクの曲のキャラにいまいち合わないというか、密やかであるべき箇所で鳴り過ぎるというか、今回は選ばなかった。

音質的にもいまいち抜けが良くない。アップの際の問題なんだろう。