メモ(「錯乱の扉」) ※追記しました

Steven Wilson には、Yes 'The Gates Of Delirium' の2014年リミックス以来、反感をもってる。

つべで聴いただけなので、音質については正しい批判を出来ないかもだし、そこは、どんな処理にするか、それぞれ根拠のあるところかも知れない。

私が「をい!」ってなったのは、いちばん最後40秒間くらいのベース・パート、C3 のワン・ノート(1カ所 B♭2)で「タン、タタン…」みたいな不規則な符割でやってる箇所。ここは楽想として、私個人的に子どもの頃から馴染んで大事に思ってきた。

これが鳴ってない!

別テイクを使ってるのだろうか? 音質とかエフェクト処理とか定位とかならまだ、いじる理由があるかもだけど、音符そのもの楽想そのものをいじるのは許せない。

ただ、私は経緯を知らないから、これが Wilson の独断かどうか判断出来ない。もしかしたらメンバーと相談の上でのことかも知れない。

 

追記(2022年10月30日)始め

以上の記述について、アメブロRendezvous 6:02 氏からご指摘・ご教示を頂き、いくつか大きな問題があることに気付かせて頂きました。

じつは、今回書くにあたって、杜撰なことに、つべを聴き直すことをせずに、6年前=2016年の記憶を頼りに取り掛かってしまいました。当時自分が何を不満に思ったのかを正しく思い出さないまま、です。

氏のご指摘を承けて、つべを聴き直しました。件のベース・パートは、鳴っています。ただ、明らかにピッキングのタイミングがオリジナルと違っています。

当時の私の不満は、「鳴ってない」ことではなく、「オリジナルとは別テイク・別トラックを使ったように聴こえる、あるいはもしかしたら新たに足したものかも知れない」ということだ、と思い出しました。

氏はまた、ウィルソンの『リレイヤー』リミックス作業についてのある記事ご紹介下さいました。これによると、「Steven が使ったマルチトラックのマスターテープには、LP で聞こえる音で入っていないものがあった」とのことです。そのような事情で LP とは違うのではないか、との氏のご指摘でした。

マスターテープの事情があったこと、その条件下でウィルソンは真摯な仕事をしたのだ、と考えを改めることが出来ました。

当記事は、準備が杜撰だったこと、私自身の論点すら取り違えたこと、ウィルソンを不当に評価したこと、が大いに問題でした。

Rendezvous 6:02 さん、ありがとうございます。

追記終わり

 

そもそも私はこの曲に、実家のアナログ盤で馴染んでた。

私がもってる "Relayer" は Rhino の2003年リマスターで、総合的に見てすごく優れてるんだろうけど、オリジナル・アナログ・ミックス至上の私には受け容れがたい点もある。

'The Gates Of Delirium' は、アナログ・ミックスでは、曲がディミヌエンドで終わると、バックで微かに鳴ってるブーム音が現れる。

Rhino のリマスターでは、このブーム音を除こうとする行き過ぎたノイズ・リダクション意識のせいで、曲自体が(軽微ながら)フェイド・アウトさせられてる(し、リヴァーブを深くして誤魔化してる)。曲自体を損ねる処理を私は受け容れられない。