Syd Barrett 'Love You'、Kevin Ayers 'Religious Experience'

そうか、05月09日は I scream の日か。

 

アルバム "The Madcap Laughs" の形に完成することになる Syd Barrett のソロ録音は、1968年04月の Pink Floyd 脱退直後から、マネージャー Peter Jenner のもと試みられるが、セッションが軌道に乗るのは、1969年04月、Harvest Records(EMI のプログレ・レーベルとして設立されたばかり)の責任者 Malcolm Jones が仕切るようになってから。

 

'Love You' は、この引継ぎ後の段階で新曲として持ち込まれる。

04月11日、Barrett のギターとヴォーカルでいくつか(4つ?)のテイクが録音される。このうちのテイク2が、05月03日に Robert Wyatt、Hugh Hopper、Mike Ratledge によってオーヴァーダブされて、正式リリースに採用される。

テイク1とテイク3は CD 再発時にボートラとして収録。

[Take 5] となってますがテイク1です。

テイク3。

あと、こういうのが上がってて、take 2 ってなってるけど、あきらかに別テイク。

 

Malcolm Jones も結局 Barrett との信頼関係を持続させることができず、1969年05月末には、David Gilmour と Roger Waters にプロデュースが引き継がれる。08月06日にミックスを終える。

 

セッションに Soft Machine のメンバーが加わったのと同時期に、 Barrett は Kevin Ayers の 1st. ソロ・アルバム "Joy Of A Toy"(1969年11月リリース)のセッションに、'Religious Experience' という曲1曲で参加してる。

この曲は、'Sing A Song In The Morning' に改題されて 1st. シングルとしてリリースされる(1970年02月)が、 Barrett のトラックはオミットされる。

Barrett の加わったヴァージョンは、2003年 "Joy Of A Toy" CD 再発でボートラとして陽の目を見る。ところがこの際、もうひとつの、Barrett の参加してない未発表ヴァージョンと取り違えられて、トラック・リスティングが逆になってる。

参加してない方の、4分台の 'Religious Experience' には、アコギと、12弦エレクトリック・ギターのパートがある。

Barrett 参加の、2分台の方には、さらに6弦エレクトリックのパートがあって、これが Barrett。

右チャンネルのやつですね。