Yes 'The Ancient' について、再び。

shinkai6501.hatenablog.com

じつはこの過去記事を書いた時、LaVie 本体のショボいスピーカしかモニタの手段が無く、聴き取れずにいた細部がいろいろある。

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① 17'41" ~ の箇所のモティーフの組み合わせについて。
この箇所は、
主旋律のスティール・ギターは、2'49" ~ のスティール・ギターのモティーフの再現、
対旋律のシンセは、0'46" ~ のスティール・ギターのモティーフの再現、
パーカスのリズム形は、8'23" ~ の「カウベル+無闇に高音のベース*1」によるリズム形の再現、
の3つが重なってる。

で、今回、「対旋律のシンセ」を譜面に起こしてみたところ、いろいろ発見があった。これ、1'33" ~ のスティール・ギターのメロをほぼ忠実になぞってるんですね。
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そもそも、モティーフを数え上げるのに、今まで「0'46" ~ 1'18"」を以てしてた。で、「対旋律のシンセ」の冒頭4小節目前半までがこれの再現、というところまでは気付いてた。
でもこのモティーフは、「1'33" ~」で全貌を現すものだ。今まで、これの後半については、モティーフの一部に含めて考えるより、「モティーフをきっかけとして始まるソロ」という位置づけ、なんならアドリブ?と見做してた。でも今回、きっちり造形されてるものなのだと判ったし、曲構成の素材「長めのモティーフ」と捉え直した。
つまり「対旋律のシンセ」の4小節目後半以降もアドリブじゃなかったということ*2
主旋律に対して音程的にぶつかってる、ハモることを度外視してる点も、謎ではなくなる。「別々のモティーフを引っ張って来て機械的に重ね合わせてる」からだ。
というか、1'33" ~ のソロはうねうねと延びて、「2'49" ~ のモティーフ」に繋がってる。繋がる時に、2つのモティーフのあいだを行きつ戻りつする。1本のメロが2つのモティーフを含んでる。

② 15'34" ~ のセミアコ・ベースの「ドシドラ」は、過去記事で「歌メロ『ソラソファミ』に絡むインスト『ドシドラソ』」として挙げてるモティーフと考えるべき。
すなわち、'The Remembering' の 06'08" ~ では、歌メロ「ソラソファミ」に対して、インストが同時に重なって「ドシドラソ」とハモる。'Ritual' の 05'24" ~ では、この2つが交互の掛け合いになる。'The Ancient' の 15'34" ~ の「ドシドラ」は、このインストの「ドシドラソ」由来と考えないと、なぜこの形をしてるのか、ちょっと不自然。

*1:これがベースの音だと今回初めて気付いた。

*2:どちらか一方がアドリブ・ソロとしてまずあって、もう一方がその耳コピ、という可能性もあるけど。