音高を固定する。
Ⅰ 音場旋律
様々な録られ方をした A。
コンサート・ホールで、間接音多めに録られた A。
デッドな部屋で録られた A。
野原で、森で、街中で、録られた A。
エフェクターを通した A。
既存の録音物、オーケストラと共演したソロ・パートのメロから A の音を抽出して来たもの。
ドライな A。
これらを編集で繋げる。
メロディというのはふつう、音高の差によって作られるけど、これを固定し、音場の差によってメロディを作る。
Ⅱ のび太
① 主メロとワン・コードの伴奏による曲をまず作り、テープに録音する。
② これの変奏として、主メロの音高が常に一定になるように回転数をいじる。
一定の音高の主メロに対して、コードが、①での主メロの動きに反行する動きで、付く。と同時に、回転数に応じてテンポが随時変わる。
これを「のび太」と名付ける。
「のび太が、ある理由で、0点を取る、その理由を問う」のではなく「のび太であるという理由で0点を取る」とする。
「のび太だから」「のび太のくせに」は、「コギト・エルゴ・スム」であり「1+1=2」である。
— 新海智子 (@coccyx_T) October 15, 2021
仮定として「コードが一定である」とすると、そこから主メロの動きを記述出来る。
仮定は仮定であって、「主メロの音高が一定である」を前提にして、ここから見える世界の形もある。