音の高低の、3歳児の感じ方

ふと思い出した。モノゴコロの初期、たぶん3歳の頃。

音楽の記憶の、遡り得る最も古い部類の出来事。

音の「高い⇔低い」を、逆に感じてたのだ。

 

これは音をどう感じてたかの問題でもあるし、「高い/低い」という言葉の定義、高低の概念をどう規定してたか、世の中の現象一般について、何がどうなったらそれを「高い/低い」と称してたか、の問題でもある。

つまり、今となっては、当時の私の感じ方考え方を想像することがほぼ不可能、ということだ。

 

当時身近にあった楽器は、簡単な電子キーボード。60鍵くらいあっただろうか。

これの鍵盤の、右ほど低く左ほど高い、と思い込んでたし、そう感じてた。

左の方の音は「しっかりしてる」、右の方の音は「細く弱々しい」と感じてたと思う。このことと関係があるかも知れない。

身近な大人に指摘されて自分の誤謬に気付くのだが、納得してというのではなく、そういう約束事なのだ、と感じ方を切り替えたのだった。

 

長ずるにつれて、「高エネルギー」と「高周波」とが比例して結び付く、ということに、実体験を通して気付いてゆくし、学んで、原理も呑み込んでゆく。

周波数によって音を「高い/低い」とすることが、たんなる比喩ではない、物理一般に通ずる捉え方なのだ、ということも、いつの時点でか腑に落ちる。

 

転向以前、3歳当時の私が、先述の通り左の音を「しっかり」、右の音を「細い」と感じてたのなら、左の音の方に「エネルギー」を感じてたわけなので、これが「高い」と結び付いたことにも、理があったのかも知れない。