"Muscat Lips Tour"(オリジナル発売日:1986年10月22日)。の、1曲目。1曲だけのつべが見つからないので、フルで。
1'37" 目と 2'56" 目、サビ前のブレイク前の最後のコード(ブレイク直前の小節の4.5拍目の8分音符の長さのコード)が聴き取れなかったのだった。なので、ブレイクが、前後を Bsus4/F♯ と Em とに挟まれた「コードの無い1小節」という印象になった。こういう場合、「コードの無い1小節」が、概念の補いによって「B の1小節」に聴こえてしまうのだ、と思った。
コードを感じさせるのに、実際に音を鳴らさなくてもよい場合があるのだな、と。但しそのためには、カデンツの約束事を共有してなきゃだけど。
という体験があったのをふと思い出した。私はこの曲をこの音源でしか聴いたことがなかったのだけど、今回つべで、シングル盤の音源、「ザ・ベストテン」「夜のヒットスタジオ」出演時の映像などで検討するに、このコードはどうやらふつうに B ですね。殊更上述の「鳴らさないけど感じさせる」を意図したものではなく。
この B は、ブレイクのあいだ効力を持続する。
ところが、ひとつだけ、他とはっきり違うアレンジのがあった。1987年のライヴ。
1'16" 目と 2'35" 目。件のコードを、キーボードが殊更に強調して弾いてて、しかも Bsus4! かな? とにかく 4th の e がトップ。
sus4 を解決せず、しかもこれを意志的に明示する。天晴。
「雨のプラネタリウム」は、原田知世の9枚目のシングル。1986年6月21日リリース。作曲・編曲:後藤次利。作詞:秋元康。
アルバム『Soshite』(1986年11月28日)所収の「雨のプラネタリウム (Nineteen-Version)」は、後藤次利によるリアレンジ。