暗騒音

静かな部屋にマイクを向けて録れるもの。
昔バンドというかユニットで試みたこと。
「暗騒音」を多重録音で20回重ねたり、10回分ずつ左右に振り分けたり。
その際、メンバー2人がその場に身を置いておく。音を一切たてないように細心の注意を払いつつ。身じろぎせず、息を殺し。
その場に人がいるのといないのとで何かの差が生じる、人がいることで録れる何かがある、と期待したんだろうけど、それは何だっただろう? 「気配」?
「密度」かな。何の? 場の。空気の。
その密度を、多重録音で何度も重ねることで、濃くしようとしたのだな。
もし可能なら、密度上げを、多重録音ではなく、人数を増やすことで得ようとしたかも。
これ、もしかしたら、「4'33"」演奏によって会場に現出するものと同じかも知れない。
ユニットでのその試みは、面白いと思える結果を出さないまま中断した。録音も残ってない。もうちょい食い下がってみてもよかったかも。