漢字にするか仮名にするか・続

語の選び方。

やまとことばで言えることはやまとことばで言いたい。でも現実には、厳密さのために漢熟語を多用することになる。

単語は多義的なので、意味する範囲を限定するには漢熟語が便利。やまとことばで厳密に言おうとすると、一語では意味を絞り込めない場合に、説明的に語を補わねばならず、冗長になる。

 

カタカナ語を使うのも、訳語がうまく確定してなくて、一語で言い表せず、説明的語句を補わねばならなくなる場合。

でもじつは、一般的にそういう状況というより、私個人的事情からその語で言い表すと私内部的に腑に落ちる、というに過ぎなくて、そこを読者と共有できないと却って通じにくいし、じっさい共有できない。のではあるけど。

テクニカル・タームに限らず、例えば「レコグナイズする」を私はうまい訳語に落とし込めない。

 

つまりは、「目下言わんとするところをいちばん正確に伝えるのはどの語か」だけを基準に、場面ごとにその都度、選ぶ。あらかじめ「やまとことばにするか漢語にするかカタカナ語にするか」の篩に掛けるのではない。

 

以上、「想定問答(仮想リプへのエアリプ)」的に。

 

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