同じ人が2人いる (フィクションです。)

バンドの面白さのひとつは「差異」。

Pete Townshend と Roger Daltrey、Mick Jagger と Keith Richards みたいに、複数のメンバーが、キャラや担当パートの役割分担をしたり、音楽的指向において差があったりときに対立したりしつつ、ひとつに組んで、バンドとしてのアウトプットを実現すること。

緊張を孕んでスリリングな面白さがあったり、化学反応で足し算以上の結果を生んだり。

 

ぎゃくに「同じ人が2人いる」みたいなコンビに面白さがある場合もあるだろうか? Godley & Creme があるいはそれかな?

 

うちは、音楽的指向が近いし、担当はともにキーボードだし、まさに実際に「同じ人が2人いるみたい」と言われたことがある。

身長もほぼ同じ。但し、頭部:胴体:脚の比率が違う。

子どもの頃バレエをやってた私と、ヲタ中年男性の相方とでは、動きのキレも違う。蹴り上げる足の高さとか。ターンの、速さとか角度の正確さとか。

その2人が、ステージ上で横に並んで、同じコスチューム、同じ振り付けで、踊る。

コスとフリを同じにすることで、体型と動きの差を浮き彫りにする。

 

指向が共通しパートが同じなことについては、うちの場合、発想が偏る、思いがけない方向に転がりだす開かれたダイナミズムが無い、という弊害が大きい。じゃあそもそもなんで組んだのか。

 

(フィクションです。)


追記 2022年03月06日

投稿間際に迷いが生じて変更した箇所を、原案どおりに戻しました。