出音、出自、謎の塊のようなこのアルバムですが、目目連氏の御記事が、当時のハンブルクの状況、アルバムリリースに至る経緯、なぜあの音像になってるのかの演奏録音の際の仕掛けまで、「これを読めばわかる!」(←私の感想)的に概観なさってます。
学ばせていただきました。
私はこのアルバムの冒頭、ストーンズの 'Satisfaction'とビートルズの 'All You Need Is Love' が一瞬ずつ引用される、その意図が何なのか、謎だったのですが、これについても、解くヒント(というか回答というか)をいただきました。
「ドイツ・オリジナルのバンドであることの主張」が鍵なのかな、と。
「敗戦ドイツの傷口に塗る塩としてのビートルズ」、そしてストーンズへの複雑な思い、なのでしょうか。
私は今まで、「古い」ストーンズ、ビートルズを葬る「新しい」ファウスト、という縦の時間軸でしか見てなかったので、ドイツとイギリスという横の関係という視点を与えられて、ハッとしました。