KORG01/WFD のシークエンス・モードで自然倍音列を使う

私が昔 KORG01/WFD(ハードシンセ)でやったのは、純正律ではなく「自然倍音列」について、平均律からどのくらいずらせばよいかを、実際に耳で聴いて近似値を探り当てる、ということです。

つまり、純音を2つ、基音と、その上の短2度~長7度、を重ねて、後者をセント単位でずらして、うなりの周期が最も長くなるポイントを探る。

その音列を、スケールの形に並べると、こうなりました。

その後もっと正確な資料を見る機会がありましたが、まあそこそこいい線行ってます。

 

グローバルモードの「スケール」には、平均律、各種純正律はありますが、倍音列は無いので、「ユーザーズスケール」で作る必要があるのです。

 

問題は、「シークエンス」モードで自然倍音列を作る方法です。

スケールは「グローバル」モードにあるので、「シークエンス」モードのソングごとにスケールを設定するとか、もちろんソングのトラックごとに設定するとかは出来ません。ソングの途中で切り替えることももちろん出来ません。

作曲・アレンジの側からの要請でいうと、倍音列は、特定のパートの特定の箇所で使うものなので、大枠たるスケールで一律に決めてしまうことに意義がありません。

シークエンスで打ち込むためには、ピッチをずらすのに「ベンダー」情報を使う。1セントがベンダーの8192段階でいうといくつの値になるのかを割り算して、必要なトラックの必要なロケーションにデータを打ち込むわけです。

ベンダーの最大幅は半音~1オクターヴの範囲で設定されるので、1セントに相当するベンダー情報の値は場合によって変わります。

 

割り算を、私は筆算でやってました。電卓もってなかったので。

I'd rather see that done on paper.

 

他人様の曲ですみません。

0'19"~ 0'23" と、1'05" から最後まで、で自然倍音列が使われています。曲全体はグローバルモードで指定した平均律によってます。

この箇所のこのパートだけを倍音列にするために、1音ごとにベンダー情報を入れてるわけですが、音が重なる部分では、1つのトラック内でそれは不可能だから、2つのトラックに交互に置かれています。

 

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