私が KORG01/WFD 1台だけでやってた理由は昔どこかで書いたけど、要するに「私は自分で楽器を選んだことがない、たまたまあてがわれたのがぜろわん君だった、これしか知らない」ということ。
かれこれ10+年前。
バンマスが ProTools 購入も、インストールの段階で挫折、私に丸投げ
↓
私はそれをロフトに文字通り棚上げ
↓
バンマス所有の2台の 01/WFD のうち1台が私のところに来る、デモがフロッピーディスクで送られて来る、という方式を、消極的に採用
つまりこのバンドには 01/WFD が2台あった。「01/WFD 2台という布陣」でのライヴのアイデアもあった。
アイデアというのは、具体的には「ステージ上での2台の配置」のことだった。
音楽の発想から自ずと配置が決まるということはふつうにあるし、ぎゃくに配置が音楽内容を決める、ということも起こる。配置と発想、この2つは一如だった。
例① ステージ中央に2台をくっつけて横に並べる
1台は低音部、もう1台は高音部、2台並べて61+61=122鍵キーボードとして使う。
パート譜それぞれ122鍵フルに使って=2つのパートの音域が思いっきり被るように作曲する。2人がもつれ合いながら弾く、というおもに視覚的効果を狙ったアイデア。
例② 舞台上手と下手の両端に、且つ2人の奏者が相互に背を向けて立つように配置
1人の奏者について見ると。
手弾きのインプロと、シークエンサに打込んで予め準備した素材 0 ~ 9 の併用。
素材は、0 ~ 9 それぞれ、「音響」っぽいものであったり、何かのパターンの繰り返しであったり、オーケストレイトされた「曲(の断片)」っぽいものであったり。
手弾きをやりながら、任意のタイミングで、0 ~ 9 のうちのどれかをスタートさせる。「打込まれた曲の中の1パートをマイナスワンにしておき手弾きする」のではなく、手弾きと打込み、それぞれ独立した2つの出来事が同時に進行する。打込まれてるのは「素材」であるから、途中の任意のタイミングで止めてもよい。
0 ~ 9 は演奏の順序を示すものではないし、全部使わなければならないのでもない。
以上を、2人の奏者が相互に没交渉に、行う。
手弾き①、手弾き②、打込み素材①、打込み素材②、の4つの出来事が没交渉に同時進行して、トータルでひとつのうねりを作れないかな、というアイデア。