Genesis "From Genesis To Revelation" を推す

Genesis のデビュー・アルバム "From Genesis To Revelation" を評価する人は少ないし、評価する人も「プログレじゃないけどこれはこれで好き」という言い回しになる。

私は中坊の時初めてこれを聴いて、大好きになった。そしてそれはまさに、私がプログレに求めていたものがここにあったから、なのだけど。

メロディの造形は、たんなるポピュラー音楽のセンスを超えている。符割や順次/跳躍の創意が目覚ましいし、モードに敏感。

管弦を含むアレンジの妙味ある工夫、コーラスのアレンジは、色彩豊かなイメージの世界を現出する。夢見がちな中坊のイマジネイションで、実際に鳴ってる出来事以上に勝手に、夢想を延べ拡げてた、ということがあるにせよ。アナログ盤でいうA面最後の曲 'In The Wilderness' のサビが、B面冒頭にギターによるアレンジでささやかにリプライズした時、私のこのアルバムのプログレ認定が確定した。

今も変わらず好きなアルバム。

むろん、メンバーたち自身にとっても、これは不本意な作品だった*1し、トニー・バンクスは「私の幼年時代」と呼んでるし、だからこそ次作 "Trespass" で大化けしたわけだけど。

*1:このアルバムのプロデューサー、ジョナサン・キング(チャーターハウスの先輩で、デッカのタレント・エイジェントになってた)がビー・ジーズ好きだった。このアルバムは「ビー・ジーズ的」と評されるようだけど、キングの嗜好が影響してるらしい。彼がバンドに対して「ビー・ジーズ風にやれ」と要求したのか、バンド側が忖度したのだったか忘れたけど。