大家さんに、集合住宅の隣人が困ってる、と連絡する。トラブルが発生してるうえに、鬱病で自力でこれを処理するのが難しい、と。
「鬱病」という情報を含めてしまったために隣人が住み続けられなくなって退室してしまったかも知れない、と心配になり、訪れてみる。101が彼女の部屋なのだが、まず103に辿り着く。部屋の中が見える(ドアが無い?)。新しく運び込まれたらしい荷物がある。人気(ひとけ)が無いと思って上がり込んだのに、佐野篤さん風の中年男性が肘掛椅子に座った状態で眠ってて、私の気配で目を覚ます。勝手に入ったことをまず詫びるべきなのに、私「起こしてしまって済みません」
「向かいの棟の102のしんかいです」と事情を説明し始めると、佐野さんはいつの間にか小太りでメガネを掛けた(ヲタのステレオタイプ風の)青年で、私を SNS で知ってるという。声が小さく(どこからか聞こえてくる誰かの声の方が大きく)よく聴き取れない。会話を試みるが、成立する前に、彼は、私が話しかけても反応しなくなる。何か失言があって私への興味を失ったのだろうか?
公共の建物の広い一室。白が基調、明るい。
何かの音入れの現場。
そのプロセスのひとつ、織田信成さん風の有名人の1分強のセリフ?歌?を録音する。マイクは、ケータイみたいな形と大きさ(黒いつや消しボディ、長方形にカーブを付けたデザイン、集音するだけでなく、各種つまみで音量などを調節できるやつ)、というかケータイ的な多機能な何かのマイク部分を使ってるというべき。
私はクルーの一人ではあるが、この録音の担当ではない。なのに、1分強の最後の箇所で手動で操作(フェイドアウト?何かのエフェクト処理?)をせねば、と思い立ち、坐った低い位置から両手をいっぱいに伸ばして、織田さんの顔の前にセットされたマイクの下端の左右2つのポイントを摘まむように持つ(つまり「操作」というのはつまみ操作によってではなく本体をハケるか角度を変えるかすることによって行う超アナログなもの)。
つまみにうっかり触って設定を変えたりマイク部分を塞いだりしないように、あと持つ手がブレることでノイズが生じないように、細心の注意を払う(摘まみ持つ2つのポイントにはちょうど2つの小さな黄色い花みたいなフサフサが付いてるが、これに触れることによる影響は無いはず)。音質への影響、ノイズの発生などのオーディオ的な問題は起こさずに済んでいるが、織田さんの気を散らしてしまい(そりゃそうだ)、録り直しになる。私は余計な事をしてしまったことを謝り倒すが、織田さんは(有名人なのに)気さくににこやかに許して下さる。
続いてのプロセスで、私自身の声を録音する。私「今度はあとの編集の段階で処理すればいいから楽。さっきは録音時にリアルタイムで処理しなきゃならなくて」これは独り言というより周囲のスタッフへの弁解。
髪を切ってもらう。ハサミではなくカミソリでひとつまみずつ削り始める。仕上げ段階ならまだしも、かなり伸びた髪を最初から。
スタッフの経歴の説明ヴィデオが流れる。内田裕也のヘアメイクなど。「内田裕也にそんな経歴は無い。フェイク」と、このスタッフの経歴と内田裕也の経歴を混同したクソリプが付く。私は、このヴィデオを見るのは2度目だ、と思う。
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録音のシーンでは「1分強」の尺が決まっていて、インタヴューとかではなく、あらかじめ用意されたセリフ、または歌。
織田信成さんというより星野源さん風かもだけど、「ミュージシャンが本業ではない有名人」という位置付けだった。
「1分強」から思い出すのは、昨日見た ふくしひとみ さんのツイートの動画の長さ「1分01秒」。ぎりループしなかった。