クラシックからの引用というと思い出すのが、Michael Nyman "Michael Nyman" (1981) に入ってた 'Initial Treat' という曲。
記憶の全てがこの上なく曖昧なんだけど。
この動画が、私が聴いたのと同じヴァージョン、同じテイクか、は判らない。
パッと聴き、オーケストラルな maj7 っぽい和音の連鎖で、桃源郷的に心地良い。
ところがライナーの解説に、これがヴェーベルンに基づくというようなことが書いてあった。
この作曲と、ヴェーベルンとが、どう関連するのかは一聴判らないし、ライナーも具体的に解明してはいなかった。
私は勝手に想像した。コード進行にヴェーベルンの音列が使われてるのではないか?
思うに、
これは Michael Nyman Band による生演奏ではあるけど、発想としては、長和音のサンプリングを、ヴェーベルンの音列に従って連鎖させてる、というのに近くて
というか、
ヴェーベルンの音列をただキーボードで弾くんだけど、サンプリング音なので、響きとしては単旋律ではなく和音の連鎖になる、のに近くて
だから、
聴感的には心地良い、でも構造はヴェーベルン
ということなのかな?
つまり、
音列を、メロディにではなく、コード進行に使ってる
ともいえる。
以上は私の勝手な想像で、この曲の解明としてはあてずっぽうだけど、私個人の音楽発想のヒントになった。
Picchio Dal Pozzo で私が一等好きな曲。
他愛ないけど、2'52" 目に「ベト5」が出て来る。
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