Peter Gabriel 'Waiting For The Big One' での女声の扱い

これはいまだおたずね中だけど、女声をワンポイントで使う使い方が美しい例をひとつ思い出した。

Peter Gabriel 'Waiting For The Big One'。6'17" 目~。

とくにオクターヴ・ユニゾンになる箇所に気が遠くなる。

 

このあと次曲 'Down The Dolce Vita' にメドレーで繋がる繋がり方も美しい。この 'Down The Dolce Vita' は、ロック・バンドとオーケストラの共演(別録りだろうけど)として最も成功した例ではないか。双方のそれぞれとしてのアイデンティティが損なわれてないというか、各々の語法が枉げられてない。「対立」してないのに、「折り合いを付けてる」あるいは「どっちかがどっちかに搾取されてる」感が無いのが、奇跡。

LSO だし。

 

さらにメドレーでラスト・ナンバー 'Here Comes The Flood' に流れ込む。メドレーの両曲をクロス・フェイドでブリッジする、リコーダー・アンサンブルによるみたいな音響と、そこから立ち上がる 'Here Comes The Flood' イントロのアレンジは、私の大切な音風景のひとつ。

'Here Comes The Flood' 自体は、曲調としては嫌いだけど、和声、念入りで巧みなヴォイシングにはどうしても泣いてしまう。

'Drink up, dreamers, you're running dry.' がファルセットなのも、不意打ちで、泣いてしまう。最後に出て来る時だけファルセットじゃなくて、ソロ(斉唱じゃなく*1)なのも、泣いてしまう。

 

'Here Comes The Flood' も 'Home Sweet Home' も 'Biko' も嫌いなので 'Kiss Of Life' 終わりの "Security" は偉い。

*1:4回出て来るうちの3回のファルセットが、斉唱なのかソロなのか、じつは私には判別できない。リヴァーブが深いのでソロだけど斉唱みたいな響きになってる、ようにも聴こえる。