Watusi

Watusi 族(ツチ*1)のダンス。

ツチというとどうしてもルワンダのイメージになるけど、ウィキペディア「ツチ」によると、居住地域はルワンダブルンジウガンダコンゴ民主共和国のキサンガニを含む東部で、このつべではナレーション中で「コンゴ」と言ってるのが聴き取れる。

つべの説明欄に撮影者として The Sanders とあるのは、Judge Sanders と Kay Sanders 夫妻のことのようで、このフィルムの全編、そして彼らの遺したフィルム・ライブラリーは、The Kaycliff Certer at Boone Lake(テネシー州)の博物館で視られるみたい。

 

これは映画 "King Solomon's Mines"(監督:Compton Bennett, Andrew Marton、1950年)からのシーンらしい。続編 "Watusi"(1959年)というのもあるらしい。

私が注目するのはとくに、冒頭43秒間のポリフォニックなアンサンブルの一群。そこにダンスの一群の鈴の音がフェイド・インして来るのは、映画としての演出とはいえ、ワクワクする。

 

両方のフィルムで聴ける、ポリフォニックなアンサンブル。

Harmonia 'Watussi'("Musik von Harmonia" 所収)の曲名の由来を知らない。

もしかしたら、この曲の、声部の重ね方とか、音形がミニマルで断片的なこととかは、Watusi 族のアンサンブルが参照されてるのだろうか? って今更?

この曲のいちばんの特徴は「ポリリズム」だけど、それは Watusi 族のアンサンブルには見られない、のではあるけど。

*1:ウィキペディア「ツチ」によると、「近年では、ツチもフツも同じ人種(バントゥー系)との見解が主流となりつつあるため「ツチ族」「フツ族」という表現は使われなくなってきて」いるそうです。にしてもここでの「人種」という用語は正しくない気がします。