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さっき友人との会話の中で、cucumber という単語は「不思議の国のアリス」で憶えた、という話をさせてもらった。

それで、そのくだりのあらすじを、原文を見ずにどこまで思い出せるか、やってみたくなった。

「ビル、送り込まれる」の章。白ウサギが、アリスを女中のメアリ・アンと取り違えて、家に戻って扇子と手袋を取ってくるように言いつける……

 

 

白ウサギの家の中で身体が部屋みっちりに巨大化して、入りきらない片腕を窓から外に突き出した状態のところへ、焦れた白ウサギが帰ってくる。

「メアリ・アン!何してる?!」

アリスは突き出した手で(不自由な体勢のため外の様子が見えないので、あてずっぽうに)白ウサギのいそうなあたりの空を摑むと、キャッ!という叫び声がひとつして、ガラスの割れる音。

「キュウリ栽培のフレームの中に何かが落ちる音」みたいな。

白ウサギの声で「パット!パット!何してる!」

「リンゴを掘ってるんでさあ、旦那」

「リンゴを掘ってる!このマヌケ!早く来い!私をここから助け出せ!」(ガラスの割れる音)

「パット、窓のアレは何だ?」

「腕でさあ、旦那」(arm を arrum と発音)

「あんなサイズの腕があるものか!」

「おっしゃる通りでさあ。でも結論としてアレは腕でさあ」

「とにかくアレがあそこにあっていいわけがない。取り除けろ!」

アリスがもう一度空を摑むと、キャッ!という叫び声が今度はふたつして、さらにガラスの割れる音。

「まあ、ずいぶんたくさんキュウリを育ててるのね」

 

 

……このあと近隣住民総出のアリス排除作戦が試みられ、最終的にビルが家の中に送り込まれる。

本文の描写では、小さくなったアリスが家から脱出する際、人だかりの中に、介抱される1匹のトカゲの姿を認め、「(それがビルでした)」と説明される。これがアリスがビルの姿を見た最初、つまり読者にとってもこの時点までビルが何者なのか判らない。

本文ではそうであるのに、それに先立つページにビルの挿絵があり、正体がトカゲであることがバレている(マクミランのペイパーバック、ペンギンブックス "The Annotated Alice" の場合。挿絵はもちろんサー・ジョン・テニエル)。

#山の日

ゲルニカ「夢の山嶽地帶」

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こちらの動画は惜しくも最初と最後が欠けています:

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イントロ、1つ目の動画で言って 0'18"~0'23" のメロディは、オネゲル交響曲第4番「バジリアの喜び」フィナーレ第3楽章からの引用です。

これの 6'53"~ 7'40"。シャルル・デュトア指揮バイエルン放送交響楽団

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ジョルジュ・ツィピーヌ指揮フランス国立放送管弦楽団の全曲盤:

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さらに、このメロディはもともとは「バーゼルの朝の奏楽」というもので、オネゲルもそれを引用した、ということのようですが、ざっとググったところでは「バーゼルの朝の奏楽」について情報が見つかりません。

ゲルニカの引用については以前、上野耕路氏にツイッターでお訊ねして返信を頂いたことがあります:

 

 

Premiata Forneria marconi 'The Mountain'

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'L'isola Di Niente' の英語ヴァージョン。このヴァージョンの作詩は Pete Sinfield。オオヤマツミが出てきます。

 

 

細野晴臣「フニクリ・フニクラ」

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日記

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むかし進行方向に虹を見つけて、折しも逆方向からすれ違った知らない人に「虹ですよ!」と教えてあげるのを咄嗟に躊躇したのを、今も折に触れ思い出し悔み直す。声掛けてたら必定変な人と思われたけど。

 

[虫触れる?] 虫という呼称がそれを用いる者の関心の粗雑を表す(虹に触れたら!)。私が触りたいのは、「虫」ではなく、「アオカナブン」と「緑色のカナブン」との差異、その見分け方のポイントである、左右の後ろ脚の付け根がくっついてるか離れてるか、だ。

 

shinkai6501.hatenablog.com