美輪明宏「祖国と女達(従軍慰安婦の唄)」

祖国と女達(従軍慰安婦の唄)

作詞、作曲、歌:美輪明宏

歌詞:

https://bit.ly/3l94WUu

 

前回の投稿で「アリーバ」という語の意味が判らないと書いたところ、これは Arriba!、スペイン語で「万歳」である、とご教示頂きました。ありがとうございます。

Cassiber 'Our Colourful Culture' の歌詞の中で Arriba! が出て来ると、これは辛辣な皮肉ということになります。

 

それで思い出したのが、美輪明宏「祖国と女達(従軍慰安婦の唄)」です。以前アメブロで、ひげスウィッチ氏からご教示頂いた曲です。

歌詞の一言一言に、従軍慰安婦の立場、取り巻く人々の立場、戦争、戦後という状況、その中の個人の振舞い、またひとくちに慰安婦といってもそれぞれの事情の個別と、個別を超えての慰め合い、一兵卒ゆえの苦しみ、女であるゆえの苦しみ……などなど、いろんなケースに思いが広がり、かつ深く訴えてきて、凄い歌詞、凄い演奏なのでした。

とくに戦後、関わるのが面倒なのか、理解が自責に繋がるのが苦しいのか、安んじて後ろ指をさし陰口をきき見棄てるための口実を作り出す心理は、ありがちで…

 

で、折返しで「バンザイ バンザイ」が繰り返されるのですが、毎回、気持ちの無い「バンザイ」、絶望の「バンザイ」、嘲りの「バンザイ」、やけくその「バンザイ」、…と、美輪氏の表現の、ほんとうの「説得力」に驚いたのでした。