Brigitte Fontaine と The Beatles

Brigitte Fontaine 'Dommage que tu sois mort' と The Beatles 'Drive My Car' が私の中で結び付いてしまってる。

前者を聴くと必ず後者が思い出される。逆も然り。

どちらもAメロ歌い出しのコード進行がトニック→サブドミナントで、サブドミナント上で sus4 が解決される。サブドミナントの完全4度はトニックの短7度。

'Dommage que tu sois mort' のキーは G で、歌い出し2小節目のサブドミナント C 上でヴォーカル・ラインが f → e と動く。歌詞でいうと invité の箇所。

'Drive My Car' でも、2声でハモる*1うちの下の声部が、同様の動きをする。この曲のキーは D で、歌い出し2小節目のサブドミナント G 上でこの声部が c → b と動く。この声部の音程はけっこうアバウトだけど、0'42" の it's understood の箇所が、'Dommage que tu sois mort' の invité と較べるのに判りやすい。

 

こういうコード進行、こういうメロの動きを含む曲はありふれてそうだけど、咄嗟にこの2曲以外に思い付かない。

'Drive My Car' の曲調とかリフの音形とかは、モータウンの何かに影響されてそうだから、そっちに例があるだろうか?

'Dommage que tu sois mort' を収めるアルバム "Brigitte Fontaine est...Folle" は1968年リリース。'Drive My Car' の "Rubber Soul" が1965年。前者の作者 Brigitte Fontaine、Olivier Bloch-Lainé の意識に後者があった可能性はあるだろうか?

*1:この曲は最初6小節は2声で、7小節目から3声でハモるが、2声でハモる時の下の声部はレノン。のはず。