いま手許にはこのカラオケの音源しかないけど、元来この曲にはヴォーカル・パートがひとつ付いてて、歌詞を伴う。
もりをみたすれいきふるえ
つのぶえ
かなたかみみもとか
きおくか
つきのひかりのあらう
しずまりかえるそうしんじょ
其ハ在リシ日ノ妄執ノ顛末
じせいたいのきめをあらみ
つのぶえ
たえつつつづきつつ
きおくへ
めをこらすそのさきに*1
ほのじろくれいきゃくとう
其ハ在リシ日ノ妄執ノ顛末
この詩は「耳を澄ます」行と「目を凝らす」行とあって、微かなものに感覚を集中し研ぎ澄ますことによって、感覚自体の在りように出会ってゆく、みたいなことが語られてるように思う。
音の発生源が遠いのか、近いのか。
本当に鳴ってるのか、空耳なのか、記憶が呼び覚ましてる音なのか。
つのぶえと言ってるけど本当につのぶえなのか。
「きめをあらみ」は感覚のざらつき、解像度のことか。
耳を澄ますことで感覚の解像度自体が問題にされる、みたいのを、磁気テープの、ヒスノイズとか、テープ基材の縒れとか、に喩えてるのか。
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*1:異本「さだめがたきものかげ」とあり。