聖書

ちなみに、私の手許の聖書は日本聖書協会の『新約聖書 引照附』いわゆる『文語訳聖書』。

 

ウィキペディア「文語訳聖書」によると、

「元来、この翻訳は大英国聖書会社、米国聖書会社、北英国聖書会社の日本支社の共同事業」

「1874年、ヘボン、ブラウンらからなる翻訳委員社中によって新約聖書の翻訳がはじまり、約5年半の歳月をへて完成。1878年に聖書常置委員会が組織され、これによる旧約聖書が1887年完成。今日、これらをあわせて『明治元訳聖書』という。この旧約部分と、1917年に新約聖書のみ完成した『大正改訳聖書』が本書に収録されている」

です。

 

私のは、1981年に出たとおぼしき、文庫本サイズ、クロス装の「JL043」、ISBN 4-8202-1007-6。

手許の、というかこれも先日の蔵書チェックで段ボール箱から出て来たんだけど。

 

叔母の書斎からパクって来たもの。叔母的には、これを買ったのは、キリスト教を深く研究するとかの動機からではなく、「よい日本語」が読みたかった、ということらしい。叔母はクリスティアンではない、たぶん。

丸谷才一『日本語のために』で、日本聖書協会の『口語訳聖書』の文体の情けなさをいうために、対比として『文語訳聖書』が格調高い名訳として紹介されてて興味をもった、とのこと。

 

本文が名訳であるのの他に、優れた特色として、「引照」が付いてる。本文中の語句について「〇〇書〇章〇節を参照せよ」ということが、相当詳細に付されてる。

あと新約については、(『大正改訳聖書』の)改訳者の覚書として、語句に対して「或は「〇〇」と譯す」「原語「〇〇」との義もあり」「異本「〇〇」とあり」などの註が付く。