メモ(ランダムなリズム)

うちの冷蔵庫には冷凍室が無く、冷蔵室の一角に製氷コーナーがある。

霜が付くので時々霜取りをする。電源を切って、自然に溶けるのを、下のヴァットで受ける仕組み。

滴がヴァットを打ち、トン、トン、と音がする。「冷える板」(名称知らない)の下面は水平で、規則的パターンの凹凸があり、そのどこかの位置に露が集まってある重さに達したら、滴になって落ちる。

どの位置も、滴の出来やすさは等しい。条件としては、等しく温度が上がり、等しく表面張力(か何か)が働く。なのに、トン、トン、の音はランダムなリズムを作る。どこから落ちるかの位置のランダムと、タイミングのランダム。

設計の仕様がリズムを意図してるのではない。

 

私はこういうのを面白がってしまうし、つねに、生活の中に音楽を考えるヒントを探す身構えになってる。

製造に於いては正しい水平、パターンの規則性が目指されてる、その「冷える板」が作るリズムは、ランダムを生むことを意図するシステムや、ランダムをシミュレイトする演奏よりも面白い。