Joseph Cornell 箱という仕組み

「アサンブラージュ」であることと、「箱」であること。

箱に閉じ込めることによって、かえって象徴的に宇宙を示す。

ジョゼフ・コーネルの箱は「標本箱」の質感をもつ。実際これは「宇宙の標本」なのだ。

いっぱんに、標本箱の中には、昆虫とか、鉱物とか、採集してきたものを並べるのだ。

並べる手続きのことをアサンブラージュと呼ぶのだ。

 

 

コーネルを音楽作曲のヒントにするとはどういうことか。どういうやり口があり得るのか。

夢見がちな人たちが「感性」と呼ぶ心の働きを頼みとするのか。

コーネル作品はたしかに見る者のイマジネイションを刺戟してくる。コーネル作品の喚び出す「シュール」な「なつかしさ」と同じものを、音の力で喚び出そうと手探りするのか。

 

あるいは、アサンブラージュであるという仕組み、箱であるという仕組みをヒントにするのか。 この場合、雰囲気や心象がコーネルに「似ている」ことを目指すと、道を誤る。

アサンブラージュのほうはともかく、作曲における「箱」ってなんだろう?

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Untitled (Celestial Navigation) 1958

 

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Cassiopeia 1 1960

 

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