先日の記事
shinkai6501.hatenablog.com
で、重要なことを見落としてた。
この曲の歌メロは、10分目あたり、アルト・ソロの狂乱と、ギター・ソロの狂乱、二つの狂乱に挟まれた束の間の静けさの中、アルトとオーボエのユニゾンで回想されるけど、これは「ためらい」みたいなもので、すぐに踏み切って、破局に向けてのラストスパートに入る。
「ヴォーカル」としては、4分20秒目に歌い終わって以降、戻って来ない。
曲最後のイントロのリプライズは、リプライズといいつつ、「戻って来た」とは逆に、「向こう側に突き抜けてしまう」印象を与える。
ヴォーカルが戻って来ないから。
イントロがリプライズし、そのまま曲を終えることが、ヴォーカルの「不在」を浮き彫りにする。
このことが、この曲のこの箇所が感動的であることのいちばんの理由なのではないか。