Steve Hillage 'Solar Musick Suite'

柄にもなく「優しいシンフォ」が欲しくなることがある。

 

ふだん音楽的内実でヘンリー・カウやジェントル・ジャイアントを聴くとき、「雰囲気」や「耳当たりの心地良さ」のために音楽を聴くことを厳に禁じてる。

「シンフォ」とは「スタイル」の呼称であるよりは、そういう聴き方の「態度」を指す語だ。「癒し」のために倉本裕基を聴くのと同じ聴き方。

 

で、いま、ちょっと弱気になってる。ふだんの私の信条からすると明らかにダブスタなんだけど、シンフォ、基調が優しくて、ギターのアルペジオなんかがメインで、色彩豊かで、変化に富んでて、難しすぎなくて、雰囲気に浸って聴けるプログレ、を欲するモードに入ってる。

そういうの何かあったよな、と思い巡らす。こういう時はジェネシス聴いてればいいわけだけど、ジェネシスですらアクが強すぎると感じるくらいナーヴァスになってる時用の。

 

これだったかも知れない、とふと思い当たる。 

これをシンフォ呼ばわりするのが正しいか判らない。でも、逝きっ放しのトリップ・ミュージック~サイケというよりも、あるいは作曲よりも演奏に重きを置くジャズ・ロックというよりも、構成を考え抜いた「シンフォ」組曲だと思う。