①
「有明の月=夜明けになお空に残る月」と対になる語は何だろう?とググったが、即座には見つからない。
「暮れる前に既に見え始めてる月」の名称が、無いか、あっても「有明の月」ほどは使われる形跡が無いのには、理由があるのだろうか。
有明の月の場合は、まずそこに月があることが認識されてる。月に殊更の興味を寄せるまでもなく、月は否応なしに見えている。
くっきりと見えていた月が、明るさを増す空に徐々に溶けて、最後に完全に見えなくなる瞬間が訪れる。観察者はその瞬間を待ち構えて見届けることが出来る。
逆に、次第に暗くなってゆく空に最初に月が見え始める瞬間を捉えるには、事前によほど月の暦についての下調べをして「待ち構え」ねばならない。殊更の興味を寄せる者だけが、月が見え始める瞬間に立ち合うことが出来る。
そこにまだ見えていないものを予期する能力。
②
11月31日は、「いい(11)犀(31)」の語呂合わせで、犀の日だ。