実家に似た間取り、傍らに叔母。
一品食べた後、チキンラーメン作りに(おいしく食べられる程度に食欲が残ってるか検討した後)取り掛かる。
さっきの一品に使った鍋と丼をそのまま続けて使って、洗い物の手間を減らそうとする。
コンロから離れ他の用事をするあいだ、King Crimson 'I Talk To The Wind' のヴォーカルの下のパートを口ずさむ。'Where have you been?' の 'been' が sus4 で 'you'→'been' のインターヴァルに跳躍が出来て、このパートだけ取り出して歌うと不自然な断層に聴こえる(※)けど、音痴なわけじゃないんだよ、と傍らの叔母の目を気にする。叔母に咎められたわけではなく、こちらの先制で。
sus4 の解決を嫌う私だが、クリエイティヴな効果を挙げてる例として、この箇所のことをブログに書こう、と思う。2つのヴォーカルパートを、2段に書くより、1段に書いて符幹の向きをパートごとに揃えるほうが、この場合主旨を伝えやすい、とか、'been' の音符に赤丸付けよう、とか考える。
コンロから離れたのは一瞬だったがすでに沸騰してる。コンロに鍋を置いただけの状態ではヒーターと鍋との間に隙間がある。OFFにした後、鍋を傾けてヒーターに密着させて余熱で沸騰を激しくする。少し噴き出して右の裾に掛かる。
麺を丼に開けてみると、お湯を注ぐのではなく鍋で煮込むタイプだった。
なのでお湯の計量が必要になる。計量カップ越しにお湯の温度を手で感じる。
量はいつもの私の流儀どおり180㏄(レシピの指定の半分)。
もう一つの鍋(に、やかんも加わって、狭い調理台の上がごった返す)のこびりつきが意想外に多いし、髪が混入してるし、取り除ける度に髪の本数が加わる。気付くとさっきの吹きこぼしで調理台が汚れてる。手間が増えてゆくさまに「これ夢かもしれないな」と笑う。
以上の、細部の質感や、私自身の動作の感覚のすべてが、あまりにリアルだった。「夢かもしれないな」は、夢かも?といったん疑ってみて、確信をもって現実と判定したた、ということ。
さいきん夢がリアルだ。明晰夢の定義を知らないし、私のがそれにあたるか知らないが、「自分の手を自分の目の前にかざす動作」で目が覚めない。いつもは夢だと気付いたうえで動作をコントロールしリアルさを楽しむけど、今回は夢と見抜けなかった。怖い。今見てる現実を現実だと言い切れなくなったわけなので。
※…目覚めてみるとこの箇所は跳躍でも不自然な断層でもなく、自然に流れる。