音楽作品の広告において「大ヒット中」とか「売れてます」が宣伝文句として有効なのか?
このことは、私の物心の最初期から、はっきりと疑問だった。
作品内容の紹介でなら、興味をそそられる場合がある。
他人が聴いてるから、は聴く動機にならない。特定の評者の責任ある評論になら耳を傾けるし、その評論自体「作品」だと思うけど、誰だか判然としない不特定多数が支持してることを以て関心をそそられることはない。
基本です。
アメーバだけではないかも知れないが、ニュースの見出しで「〇〇に△△の声」が定型になってる。
私がこれに違和感を持つのは、まず、ジャーナリスティックじゃないからだ。
「三浦翔平のホスト感」「りゅうちぇるの仮装」についての報道なのか。それへの評価についての報道なのか。
前者なら、それとして取材し、それを記者の立場で評論なり絶賛なりすればよいし、後者、第三者のコメントを紹介するのが論旨なら、誰がそう言ってるのか、主語を明確にせねばならない。
まあ「定型」はすべて、「定型」であるという理由によって、私をうんざりさせるのだけど。工夫しろよ、と。
で、それもそうなんだけど、今回書きたいのは、前述の私の物心初期の話との関連で、私が「三浦翔平のホスト感」「りゅうちぇるの仮装」に関心を持つことがあるとしたら、それ自体のクォリティによってであって、不特定多数からの「~の声」によってではない、ということ。
とあるどメジャーなロックバンドが PV で必ず、客席の、自分たちに向かってキャーキャー言ってる女の子のカットを挿入するのが滑稽だった。
バンド名を具体的に思い出せないのだけど、たぶん1980年代くらい、MTV 全盛期に作られた PV だったと思う。
その女の子の姿を見ることで、視聴者が、購買行動を起こす、ということがあるのだろうか?