After Dinner 'The Room Of Hair Mobiles'

After Dinner 'The Room Of Hair Mobiles' を私はこれ

https://www.discogs.com/ja/release/8816744-After-Dinner-After-Dinner

のトラック18、1989年のライヴだけで知ってた(ここでは曲名が 'The Room Of Hair-Mobile' になってる)。そのつべが、削除されたのか、見つからない。

(にしても最近上がってたやつはやけに音質がクリアで、音像が音場に埋もれず粒立ってた。何のエディションだったんだろう?)

 

その代わり、これを見つけた。 

これがオリジナルかな?

 

削除された1989年ライヴはもっと、諦念のように密やかで、放心のようにゆるやかで、黙り込みがち。

時間の持続、静寂の持続がまずあって、楽想の断片がそこから浮かび上がり、次の断片が隣り合って来たり、途切れて静寂(バックグラウンドのSE)に還ったり。

真正のインスピレイションに拠る楽想はいつも「断片」の形を取る、という佇まいの、造形と、室内楽的ソノリティ。

曲がカデンツに随って進行するというより、時間の流れがあって、そこに断片がポン、ポン、と置かれていく感じ。

静寂の持続、そこを流れる時間、が一方の主役になってるという点で、1989年ライヴは、オリジナル版を素材に使った別曲、というべきだ。

アコアスが「美の極致」と言われたりするのがくそいまいましく、「本物の審美とはこれのことだ」と示すつもりでつべを探したのだけど。

音楽にはこんな奇跡が起きることもあるのだ、という、極美の作曲と、極美のアンサンブル。

この曲のこのライヴは「時間論」、と感じるのは、もしかしたら、音だけで聴いてるからで、あるいは所作を伴っててその都合で間が多くなってる、のかも知れないが。

 

追記 2023年04月29日

うわああ上がってる!!! これです!!!!

 

追記 2023年05月03日

貴重なライヴ・フッテージ。'The Room Of Hair Mobiles' と 'Kitchen Life' の2曲。

動画説明欄に「HACO,横川タダヒコ,一色洋輔,宇都宮泰」とあり、曲間 MC で「After Dinner Small Unit」とお名乗りになってる。「Band Version」と区別なさってる。

日付が判らないのだけど、 'The Room Of Hair Mobiles' については、アレンジが1989年ライヴに近付いてるように思える。