Peter Gabriel 'Games Without Frontiers'

こちらの御ツイート

は、鬼怒無月氏がこの曲のカヴァーをおやりになるご予定のようで、それに関連してのもののようです。

全くおっしゃる通り、この曲は「いじりようのない曲」の代表です。

知り合いに「でも『間を詰める』ことは可能だ」と豪語する奴がいて、でも彼のカヴァーの試みは1分間の断片のまま断念・放置されてるので、やっぱり歯が立たなかったのだと思います。

soundcloud.com

「間を詰める」。たしかに、原曲は、弦のパートの符割が4分音符に終始してたりする。

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彼のカヴァーは、この呑気な符割を「間を詰める」方向で変え、また、原曲では弦の和音が8分音符で呑気に刻み、その間ヴォーカルが休符になってる小節をばっさり省略する、などしています。

この変更の「結果」として「変拍子」になってる。1小節ごとに拍子が変わるけど、「拍子=外枠から」の発想とは逆、変拍子のための変拍子ではない、符割のその都度その都度の必然からの「内発的」な変拍子の例です。

(4分の2.75拍子とか出て来ます。)

Strawberry Fields Forever なのに何故サムネに All You Need Is Love の文字があるのか?とお思いでしょうか?

これは Strawberry Field の門の落書きなのです。

 

 

で、今日は、Peter Gabriel 'Games Without Frontiers' の話です。

「いじれない曲」の筆頭は 'Strawberry Fields Forever' ですが、上掲の御ツイートをきっかけに、他にどんな例があるか思い巡らし、咄嗟に思い付いたのが、Pink Floyd 'Bike' と、これでした*1

 

こちらの御記事

oyogetaiyakukun.blogspot.jp

のいちばん下、(補足)のところに、

**  Whistling tunes we're kissing baboons in the jungle・・・本来,アルバムではWhistling tunes we piss on the goons in the jungle(口笛を吹きながらジャングルの中のバカなやつらをコテンパンにしてやるんだ)という歌詞だったのですが,ラジオで放送しやすくするために,シングルではこちらの形になっています。

という記述がありました。

www.youtube.com

たしかに!

2分29秒目。

3rd. アルバムのヴァージョンでは、当該箇所は、1コーラス目が

Whistling tunes we're kissing baboons in the jungle

2コーラス目が

Whistling tunes we piss on the goons in the jungle

ですが、シングルでは2コーラス目も1コーラス目と同じなんですね!

ただ、シングルのリリースは1980年2月、3rd. アルバムは1980年5月です。「アルバムの形がシングルカットの段階で変更された」という時系列ではなく、本来の形がアルバムでは採用された、というべきでしょう。

 

私自身がこの曲から受けた影響のひとつは、「ベースを、楽節のどこの拍で、何拍の長さ鳴らすか」です。

というよりむしろなるべく「鳴らさない」。

どうもイギリスのロックにはこういう、鳴らすところではガキンと鳴らし、それ以外では黙る、「低エントロピー」のベースアレンジが多い印象です。

 

3rd. アルバムは、私の記憶では、たしかシンバルが1回も鳴らない。タイコはやたらドコドコやりますが。

 

2コーラス目の2行目、

They all have hills to fly them on

の them を、私は flags のことと思っていたのですが、およげ!対訳くん!さんはそういうニュアンスにはお訳しになってないようです。

 

この曲については叔母からリアタイのエピソードを聞きました。

ある日登校して、お友達との挨拶の第一声が

「昨日のサウンドストリートはすごかった」

「そうそう!」

だったそうです。

サウンドストリートというのはNHK-FMの番組(1978年~1987年)です。

日本でこの曲が最初に紹介された瞬間だったっぽいです。つまりシングルの方と思われます。

掛けたのは渋谷陽一氏。

ところがどうもお友達と話が合わない。

お友達は「ニナ・ハーゲンがすごかった」と言っていたのでした。

ニナ・ハーゲン日本初紹介でもあったのかも知れません。すごい一夜だ。

 

叔母は当時 'Games Without Frontiers' のシングルを「見たことがある」そうです。

いや、「見たら買う」が鉄則でしょ!

当時UK盤は(レートの関係で?)めちゃめちゃに高かったのだそうです。

まだ中学生だったからね(年齢バラすな!)。

 

以上2人のアラフィフ(追記 あ、T.Sasaki とうちの叔母のことね)、紹介したら意気投合しそうです。なので、しません。

 

 

関連記事:

shinkai6501.hatenablog.com

*1:追記

なぜこれを思い付かなかったんだろう:

youtube.com