3段オチ

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shinkai6501.hatenablog.com

が、3連構成で、第3連だけ日常なのは、つまり「3段オチ」なわけですが、伊良子清白「戲れに」の影響かも知れません。

 

 

     戲れに


わがいへ大地おほづち
くろみかどみたまひ
地震なゐをどりいうなれば
くだきたれとちよくあれど
われはきえずひとなれば

わがいへ大空おほぞら
しろ女王めぎみみたまひ
ほしまつりえんなれば
のぼきたれとちよくあれど
われはきえずひとなれば

わがいへ厨子ふるづし
とほ御祖みおやみたまひ
とこはなのたへなれば
けてきたれとのたまへど
われはきえずひとなれば

わがいへ厨内くりやうち
はたらつまをよびとめて
ゆふべまけをたづぬるに
このめるうをのありければ
われはきけりひとなれば

 

 

この詩を収める、清白が自ら編んだ唯一の詩集『孔雀船』の岩波文庫版が、完全な形で、青空文庫にあります:

伊良子清白 孔雀船

「戲れに」は最後から3篇目です。

 

こちらの御記事

blogs.yahoo.co.jp

に、

《「戯れに」は詩集でも詩人自身のカリカチュアを描いたユーモア詩として異色作》

とあります。

 

ついでに念の為、これ

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の1段落目は、『源氏物語』「須磨の秋」のパロディです。

《須磨には、いとど心づくしの秋風に、海はすこし遠けれど、行平の中納言

「関吹き越ゆる」

と言ひけむ浦波、夜々はげにいと近く聞こえて、またなくあはれなるものは、かかる所の秋なりけり。》