ピエール・バルーは去年2016年12月28日に亡くなった。
私はバルーを殆ど知らないけど、実家に、1984年のアルバム『Sierras シエラ』のアナログ盤があった。
とくに第1曲「Sur Le Fil 地球を綱渡り」が好きだった。
作詞:Pierre Barouh、作曲・編曲:清水靖晃。
このアルバムは、こちらのサイト(高橋幸宏のファンの方による非公式サイト)
によると、「花粉」に続く日本で制作した2枚目のアルバム、だそうです。
参加メンバーは、錚々たるメンツ、と言っていいんだろう。
もう2曲。
「Un Refrain Pour Les Dauphins はるかにいるか」
作詞:Pierre Barouh、作曲・編曲:立花ハジメ。
「Chats Chiens Chats おもちゃのチャチャチャ」
作詞:Pierre Barouh、作曲:越部信義、編曲:橿渕哲郎。
実家にあったのは LP で、このジャケだった:
1980年代の音楽に詳しくないし、音としてしっくり来ることもあまりない。
私は、プログレの人、80年代を飛び越えて、'70s スピリットの人なので。
1960年代は実験と沸騰のディケイド。
1970年代は、一方でそれがさらに先鋭化、もう一方で洗練の進む時代。
1980年代って何だろう?多分世の中的にはニュー・アカデミズムとかポストモダンとかがあって、バブルがあって(改めてググると、バブルは1986年12月~1991年2月、らしい)、音楽シーン的には MTV の時代で、プログレ者不遇の10年で…まあとにかくこの時代のスネアの音色には我慢がならない。
総じて浮ついて軽薄、という先入観がある。けど、今回「Sur Le Fil 地球を綱渡り」を聴き直して、何て豊かな音楽!と思った。
まあわたし的には1980年代はカトラ・トゥラーナとアフター・ディナーの時代、1990年代はティポグラフィカと半獣神の午後の時代、なわけだが。