香りをそらで思いだすのはむずかしい のに 出会えばわかる 記憶と結びつくのは 視覚よりも聴覚よりも 嗅覚 香りの洪水 匂いの海 一度嗅いだことのある香りの成分は その同じノイズの雑多の中から 即座にピックアップ 記憶を喚び覚ます スイッチ
— 新海智子 (@coccyx_T) 2012年10月15日
5年前の発言なので解読が必要だ。
嗅覚と記憶との関係は、視覚や聴覚と記憶との関係とは違う、と言ってるらしい。
映像や音は、現物が目の前耳の前に無くても、ありありと思い浮かべることが出来る。
匂いの場合は、現にそこに無い匂いをありありと思い浮かべることは出来ない。
そのように「感覚について記憶する」という方向では、嗅覚は、視覚や聴覚ほど記憶との結びつきが強くない。
でもぎゃくの方向、「匂いが記憶を喚び覚ます」力は、「映像や音が記憶を呼び覚ます」力よりも強い、と言ってるようだ。
実際の匂いに出会えば、はっきりと、過去嗅いだことのある匂いだ、と識別できる。
未分化だった「香りの洪水 匂いの海 ノイズの雑多」。
いったん、ある特定の匂いの「周波数」を嗅ぐということは、この同じ「洪水・海・雑多」のマッスの中から、その周波数をピックアックして識別できるようになる、ということだ。
そしてそれをスイッチとしてそれに纏わる記憶が喚び覚まされる。視覚・聴覚によるのよりも強く、生々しく。
ほんとかな?